週刊PONTE vol.46 2019/09/30

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.46 2019/09/30
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆
・青木直哉…ジャグリングがつなげるもの Weekly 第37回「あの、ラス・ベガスの、本屋さん」
・Fuji…フジづくり 第46回「ジャグリングハット用 キャリーベルト」
・きんまめ…デビステのてんぷら 45本目 「池袋ウェスト向ーきルーム」(メルマガ第39回)
・寄稿募集のお知らせ
・編集後記
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◆ジャグリングがつなげるもの Weekly◆ 文・青木直哉
第37回「あの、ラス・ベガスの、本屋さん」
アメリカに、行ったことがあるんだよなー。しかも、あの、ラス・ベガス、である。(何が「あの」なのか)
2016年の年末、ジェイソン・ガーフィールド率いるWJF(World Juggling Federation)というグループが開催するWJF12というイベントがあって、それに行った。その年はジャグラー友達の高橋優弘くんが招待されたので、一応通訳手伝いみたいな形で、一緒に行った。
WJFは「スポーツジャグリング」を広めるための大会だ。会場はどどーんとどデカイ、ベガスのホテル。かなりちゃんとしている。主催のジェイソンにインタビューをしたら「こうやってきちんとした場所で戦えるということが夢、モチベーションになる人が必ずいるはずだ、だから開催してるよ」とのことである。
確かに「大会」は競技志向の人にとっては素敵なモチベーションだ。
アート系ジャグリングが流行る今でも、競技志向のジャグラーはたくさんいる。そういう人たちに「場」があるのはとてもいいことだ。競技ジャグリング、スポーツジャグリングを好まない人は多い。ヨーロッパで特にその傾向がある気がする。ジェイソンを批判する人もいる。でも、いつか読んだジェイソンの著書に(どれだったか忘れてしまって、手元にないので曖昧だけど)「私は何もジャグリングから何かを奪っているわけではない。ただ何かを足しているだけだ」と言っていて、いや、本当に、その通りだよな、と思った。
さて、ラス・ベガスに行ったことをもってして「アメリカに行ったことがある」ということに関してなんだけど、これは、なんだか、違うなぁ、という気がしている。なんだか。ディズニーランドに行って、日本を理解している、みたいな。ベガスはたしかに面白くて、シルク・ドゥ・ソレイユは大迫力で、ホテルの部屋は4人家族が住めるくらい広くて、カジノがいたるところにあるのはギャンブラーにはたまらないのだろうけど、僕が行ってみたいアメリカは、もっと何にもないところである。あるいは、うーん、そうだなぁ、サンフランシスコとかである。
理由は特にないけど。
そういうわけで、僕がラス・ベガスにいた時に一番楽しかった時間は、バスで40分かけて郊外の本屋さんに行った時だった。それも、ただのチェーンの本屋さん。棚いっぱいに洋書が並んでいて(当たり前だよね)思わずため息をついた。お昼の陽光が店内に広がって、隅にあるスターバックスで、買ったばかりの本を読んでいる人たちを見ているとそれだけでなんだか気持ちが良かった。
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Barnes & Noble https://goo.gl/maps/THdvNx8koY3skoTD9
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◆フジづくり◆ 文・Fuji
第46回「ジャグリングハット用 キャリーベルト」
先週から製作を始めたハットのキャリーベルトが完成しました。つばの根元に一周ベルトを固定させて、そこに肩掛け用のベルトを両サイドから取りつける仕様になってます。肩掛けベルトはそのままだと革紐が細いので、肩にかかる負荷を軽減するために、2枚に折りたたんだ革を縫って、その中に革紐を通しています。今回はあえて長めに肩当て部分をつくったので、手縫いする距離が長くなってしまい大変でした。また、調整金具も取りつけてベルトの長さも変えられるようにしました。
また、当初の予定ではハットが増えてもベルトで固定できるような仕様にしようと思ってたのですが、つけてもあまり保持力がなく、かえってつけていない方がごちゃごちゃしなくなるのでやめました。ハットを複数持っていないので試せていないのですが、それでもハットが体に触れていることで十分保持できそうなので、今回は固定ベルトなしでつくりました。そもそも長時間それだけを持ち歩く事を前提としたつくりにはしていないため、両手を空けるには十分な仕様になっていると思います。それに加え、肩掛けベルトをつけるハットのベルト位置も3ヶ所にしたので、個数や状況に応じて数通りのつけ方ができるようにしました。
そんな工程をほとんど休日の一日かけてつくった感じです。まだまだ改善の余地がある気もしますが、それはまた機会があったらということで。ちなみに、EJCでPMボールを部屋に飾っておく用のハンモック製作の注文もあったのですが、それも同時進行で完成させました。それについてはまた来週。
増税前とくに急いで買うものなんてないんだろうなぁと思っていましたが、意外と買っちゃってました…。とくにものづくり関係。高いもので電動ドリルとか…(笑)
by Fuji
「ハット用 キャリーベルト」
https://jugglingponte.com/wp-content/uploads/2019/09/hatcarrier.jpg
「Juggle Pack」
【Instagram】https://instagram.com/jugglepack_official?igshid=v5fjxithzxrv
【HP】https://jugglingponte.com/2019/07/19/jugglepack-project-about-to-begin/
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◆デビステのてんぷら◆ 文・きんまめ
45本目 「池袋ウェスト向ーきルーム」(メルマガ第39回)
失敗は成功のもと。石につまづいて転んだのであれば、その石を道からほじくり取って、脇の草むらに投げ捨ててしまえばいい。隣に住む人のの声が漏れ聞こえてくるのであれば、新たな家に移ればいいのである。
隣人の生活音からすったもんだまでが聞こえてくる部屋に住んで半年、次の部屋に引っ越した。なんと、驚くなかれ、最上階角部屋である。
玄関とベランダが同じ方角にあるというやや珍妙な1Kなのだが、各階2部屋しかなく、それぞれの部屋は互いに接する側に風呂トイレ洗面所が配された鏡合わせの構造。つまり、私のリビング(メインの生活スペース)と隣人のリビングは完全に隔たっており、ちょっとやそっとの音はまるで聞こえない環境となった。事実、2年ほど住んだが、隣人がどんな人だったか記憶にない。無論、最上階であるので上の階の足音も一切ない。
最強の住環境を手に入れた、と思ったがそううまくはいかない。
「あちらを立てればこちらが立たぬ。両方立てれば身が立たぬ」と言うように、何かが解決すると何かが問題になるのは皆様も経験あることだろう。
この部屋、主要採光面が西向きなのである。太陽を遮る建造物もなく、とにかく西日がキツイ。最上階、平たい屋根が炙られ、貫通した熱で301号室は茹であがる。夏の日に早めに帰宅すると、ベランダと同じ側にある玄関のドアノブがめちゃめちゃに熱くなっており、ホームアローンかと思ったほどである。夏なのに。
石をほじくり取ったあとの穴に足を取られて転んだようなものである。
ちなみにこのアパートは、隣室からの音はほぼ皆無なのだが、隣のアパートとものすごい近い。寄り添う恋人の距離と言ってもいい。こちらがリビングの窓を開けると、隣家の窓に簡単に手が届くのである。
つまり、結局そっちの方から生活音がダダ漏れなのであった。
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きんまめ:ジャグリングサークルジャグてっく元部長。くらいしか経歴がない。デビルスティックをやっていました。ここに住み始めた当初、インターホンが壊れている、と大家に連絡したら、大家さんが来てスイッチをONにして帰っていきました。好きなジャグラーは特にいません。
◆寄稿募集のお知らせ◆
週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。
◆編集後記◆ 文・青木直哉
どうもみなさん、お元気ですか。僕はね、うん、なかなか、元気なんですよ。ええ。
先週土曜日に「野宿野郎」というミニコミ誌を主催しているかとうちあきさんにお会いしました。それと「パズル通信ニコリ」を創刊した鍛治真起(カジマキ)さんという方の著書『本屋さんに行くと言ってウルグアイの競馬場に行った』も読みました。(兄の影響で僕は「ニコリ」を小学生の時から読んでいた)この二人に何か共通点を感じています。二人とも、自分の好きなようなメディアを自分で立ち上げて、好きにやっているのです。そのメディア(雑誌だよな)は、何年もかけて、一つのコミュニティを作り出している。それはやっぱりそれを作った人が「これが世の中にあったらいいと思う」というものを作っているからだ。
そもそもPONTEにかける時間が少ない、ということが、僕の今の一番の問題点です。なんだか、後回しになってしまうんですよね。
と言いつつ、ツタヤで『ブラックパンサー』とか借りて見てしまうのがいけないんですよね。いけないんだけど、結構面白かったです、あれ。
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野宿野郎 https://nojukuyaro.ga
右脳インタビュー 鍜治 真起さん 株式会社ニコリ http://chizai-tank.com/interview/interview24.htm
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また来週。
PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。
<END OF THIS ISSUE>
発行者:青木直哉 (書くジャグリングの雑誌:PONTE)
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