週刊PONTE vol.177 2022/04/04

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.177 2022/04/04
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆

・青木直哉/板津大吾…投げないふたり Season2 第11回「No Google, No Life?」

・Juggling Airport …青木直哉

・寄稿募集のお知らせ

・編集後記

◆投げないふたり season2◆
話し手・板津大吾(PM Juggling)& 青木直哉

第11回「 No Google, No Life?」

二子玉川駅のほど近くにあるカフェで。コンビニで買ったお昼を食べ、少しジャグリングをしてからの対談。

青木直哉(以下N)
どこもえらい混んでるなぁ。飲食店は全部満員でしたね。かろうじてここが空いててよかった。春休みだからかな。

板津大吾(以下D)
そういえばそうだね。卒園式、卒業式も終わった感じだし。家族連れが多いね。

N
ところで最近「俳優がアカデミー賞受賞の壇上で平手打ち」とか、国際情勢にしても何にしても、いろんな問題がSNSでよく取り沙汰されるじゃないですか。今に始まったことじゃないけど。

D
そうだね。

N
それについていろいろな意見があって、背景への理解も人によって全然違いますよね。そんな中、なんとなく「妥当そうな言い方」をみんな探しているわけだけれども。

D
うん。

N
そういうふうに、「不正解な言い方を選んじゃうかも」という恐怖に囲まれているのって、間違いなくネット時代の負の側面だと思う。

D
ああ、まぁ調べればわかることも多いわけだからね。

N
そう。「無理解」が許されづらい空気がある気がする。ジャグリング道具だってそうじゃないですか。今更、なんか、ぼってりした、使えなさそうな道具とか選びづらい。「おまえ、なにそんなの使ってんの」とか言われたらどうしようとか(笑)。カメラとか、ITガジェットとか、全部そうですよね。探せば一番妥当なやつがあるんだろうなぁ、って頭にありながら失敗の可能性を選ぶのって勇気がいる。食事するにも、食べログの評価とか、つい見ちゃうし。

D
そういえば最近実家の家族が杖を買ったんだけどね。ヨーカドーで買った安いやつ、みたいなの。自分としては、これから身体の一部になっていくんだから、もっといいやつ選んだらいいのに、と思いもしたんだけど、あるもので対処する、っていうこともあっていいんだよな、と思った。

N
そうなんですよ。

D
この間長崎に行った時さ、二人で散歩して、なんとなくざっくりやりたいことだけ決めて歩いたじゃん。あの山登ろう、って(笑)。

N
ありましたねー。

D
結果、重い荷物背負ったまま何時間も歩いて、山に登るのにロープウェイ使って、後になってバイクでもっと手軽に来られたじゃん、って分かったよね。

N
あった(笑)。

D
でもあれも良かったな、って思うもんね。

N
うん。疲れたし、得したかって言われると別に得はしてないと思うけど、楽しかった。

D
知らないことの幸せもある、っていうか、月並みな言い方だけど、情報過多だとは感じるよね。

N
本当になぁ。……まぁ、それでも気がつけばGoogleに頼ってしまいますが。

D
一回、一切禁じてみてもいいかもしれないね(笑)。

N
そうかも。来月は「No Google の月」にするとか……。

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☆PM Jugglingのnoteを勝手に紹介☆
〇〇君のお父さんモード
https://note.com/daigoitatsu/n/n8eae4787156a
「しかしこのお父さんモードはやっかいなもので、微妙に「いいお父さん」を演じようと欲張る気持ちもでてきてしまう。」
(記事本文より)
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◆Juggling Airport◆ 文・青木直哉

気分だけでも海外へ。今週のeJuggleは、新たに訳した記事は出ていません。
特にニュースのようなものはお伝えできないのですが(EJCのチケットは販売が開始しています)。チェコに住んでいるジャグラーの友人ダニエラからのメッセージを受け取りました。ちょうどこれを書いている数日前が誕生日で、おめでとう、とメッセージを送ったら、翌日に返事が返ってきました。
さらっさらのブロンド髪を揺らしながら、緑色のクラブで巧みなジャグリングをするダニエラに初めて会ったのは、2012年のEJC。シャイだったこともあり、ぽつんと過ごしていました。本当に、体育館の隅っこで、一人で体育座りをして練習を眺めているような人でした。僕を含む日本人と、何人かの他の国のジャグラーのグループに混じったらノリが噛み合ったようで、後半はずっと一緒にいました。
それから毎年のようにEJCで顔を合わせて、2015年にはチェコの実家にも遊びに行きました。お父さんお母さんがめちゃくちゃにいい人たちで、親戚も遊びに来て、一緒にチェコらしいものを食べたりして(じっくり煮込んだ肉とか、ビールとか)とても楽しかった。「ベルト」という名の、黒くて小さなかわいい犬もいました。自転車に乗って隣町まで遊びに行ったり、電車に乗って少し遠くの街に行ってみたり、家の目の前にある体育館で練習したりしました。モンゴルから来て養子になったという姪っ子とも仲良くなった。
顔を合わせたのは2019年が最後。その時には、おそらく10日間の間に30分も話さなかったと思います。別に具体的に何かがあったのでもないのだけど、なんとなく、お互いの人間関係がすっかり変わっていたせいです。

先日受け取ったメッセージには「私は人間として少し変わったと思う」と書いてありました。今は、彼女と一緒にチェコの辺境の小さい村で暮らしているみたいです。メッセージはこう続きました。「もちろんあなたも変わったと思うけどね。でもだからって会ったら楽しくないわけじゃないだろうし、もし今年の夏、時間があったら会えたらいいね」
僕自身、自分がジャグリングに対して抱いている気持ち、それをうまく形に昇華するための方法も変わってきました。人間としても、それなりに変わっただろうと思います。4、5年前の写真でさえ、なんだかもう別の人みたい。書いた文章を読んでも、恥ずかしいことばかりです。
夏にヨーロッパに行くことはもう以前のように定例行事ではなくなっています。でもダニエラが、きっとこの人はまた夏にヨーロッパに来るんだろう、と当然のように思っていることが、お互いが変わったことを象徴しているような気がしました。
まぁ、そんなこと言って、やっぱりプラッと行くかもしれませんが。

◆寄稿募集のお知らせ◆

週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。

◆編集後記◆ 文・青木直哉

-一身上の都合で忙しく、発刊がちょびっと遅れてしまいました。ごめんなさい!

-気温が暖かいと早起きが楽、という当然の事実に気がつきました。関東ではここ数日気温が低いですが、見事に起床時間が2時間遅くなっています。

また来週。

PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。

発行者:青木直哉 (PONTE)

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