=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.141 2021/07/26
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆
・青木直哉/板津大吾…PM & PONTEのジャグリングセッション または瓶に詰めた手紙 第5回「隠し芸」
・ハードパンチャーしんのすけ… 日本ジャグリング記 舞台編 第2回
・寄稿募集のお知らせ
・編集後記
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◆PM & PONTEのジャグリングセッション または瓶に詰めた手紙◆
話し手・板津大吾(PM Juglling)& 青木直哉
構成・青木直哉
第5回「隠し芸」
下北沢にあるガストのドリンクバーでコーヒーを飲みながら。
N
今回のテーマは「この夏やりたいこと」で。海外に行きたいですね。ワクチンまだ打ってないし、行く予定は今ないけど。
D
今日はVEJC(※)の開催日だね。なお君は2年連続でEJCに行けていないね。
N
今頃はフィンランドにいるはずだったんだけどなー。毎年行っていたものに2年連続で行かないと、さすがにそろそろ、恋しくなってくる。
D
自分は5年に1回ぐらい行くのがちょうどいいな。なおくんにとってはEJCが人生の主軸だもんね。
N
そうですね(笑)今、ヨーロッパの旅についての本を書いているので、それを完成させるのが目下の目標。旅ができない今、文章を書くチャンスだと思って。
D
期限も決めたらいいじゃん。
N
8月中かな。「夏のジャグリング文筆家」になります。
D
文筆家、いいなぁ。それでいうと自分は、「お店の人」ってまず認識されることがしっくりきていないんだよね。逆にまずは「ジャグラー」だと思われたい。「あ、パフォーマンスとかやってるんですか」って聞かれたら、「いや、実はそうじゃなくて、道具を作ったりしていて……」っていう流れがいい。
N
ジャグリングとの関わりとしての道具作りですもんね。でもここ最近はずっと道具作りでカンヅメだったみたいですね。
D
いやー、そうなのよ。梅雨も明けてせっかく晴れてるのに外で練習もできなくて、なんか「夏がもったいないな」ってずっと思ってた。ひと段落したから、8月は少し休みもとって、子供とも遊べたらいいな。
N
Play(※)とか普通に2週間休んでるし。それがいい。
D
夏って楽しいんだよね。EJC行って楽しいのもやっぱり夏だからだよ。冬じゃみんなブルブルしちゃうじゃん。
N
そうですね(笑)ビールは美味いし。
D
そういえば前にLINEで「次にEJC行くまでに何かしたい」みたいなことを言ってたけど、あれは何?
N
具体的に何か考えてるわけじゃないけど、EJCに来年行くとしたら3年ぶりなので、ちょっとみんなをびっくりさせたいなと思って。スペイン語ちゃんと話せるようになるとか。
D
なるほどね。
N
だいごさんはスペイン語どうですか。
D
あんまり興味湧かないんだよなぁ。
N
逆に何がいいですか?
D
やっぱり、英語と韓国語かな。
N
韓国語、一緒にやりますか。
D
なんか、人と一緒にやるのはちょっと違うような気がしてるんだよね。以前第3回で(※)話した「教わるのが苦手だ」みたいな話にも関係あるけど。やっぱり、え、そんなことできるんだ、ってびっくりさせるのがいい。
N
あー、それはわかるなぁ。ジャグリングを始めた頃も、こっそりいっぱい練習して、「見る度に進化してる!」なんて言われるのが嬉しかったな。つまり「隠し芸」がいいってことですね。
D
隠し芸! いいなぁ、そうそう、隠し芸なんだよ。
N
隠し芸を身につけるつもりでやるのが、いろんな上達のコツってことで。
D
うーん、なるほどなぁ。そう言われると、ジャグリングって隠し芸だったなぁ。なるほど……。
-VEJC…バーチャルEJC(世界最大のジャグリングフェスティバル)。
-Play…イタリアのジャグリング道具メーカー。オーナーのダビデさんはとても優しい。https://www.playjuggling.com
-第3回…こちらよりどうぞ。 https://jugglingponte.com/weekly/ponte-weekly-vol139/
……今週は、以上。
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☆PM Jugglingのnoteを勝手に紹介するコーナー☆
パーマの力
https://note.com/daigoitatsu/n/n0cf186adc13b
「PM Jugglingの90%はパーマでできているので、気力復活だ。(2013年のEJC行きをきっかけにパーマをかけたのだけど、それからいろんなことが、自分の想像以上に進んでいった)」
(記事本文より)
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◆日本ジャグリング記 舞台編◆ 文・ハードパンチャーしんのすけ
第2回
舞台編をはじめるにあたり、舞台前の状況を残します。
あの頃―2002年くらいかな。
ぼくは、ジャグリング好き!が溢れたひとたちに囲まれていました。
技術的にも、刺激し合って、みんなでどんどん向上していった時期でした。
そんな中、ジャグリングクラブに参加していると、地域のイベントなどへの公演依頼が来たりするわけです。今はどんな感じかわかりませんが、ジャグリングと大道芸の境界が曖昧で、ジャグリングをすることとジャグリングを見せることは、なんとなく混ざり合っていたように思います。
ある時。
公演依頼があって、何人かで現場に向かい、それぞれが大道芸のソロショーを行うことになりました。その中のひとりに、自分がやりたいジャグリングを突き詰めていっているひとがいました。ぼくは、そのひとのジャグリングが好きでした。
そのひとと話していると
―大道芸だと、こういうことをやらないとだめなんでしょ。
と自嘲して、接着剤でくっつけた3つのボールを出しました。
5つのボールを投げる宣言をして、そのうちの3つはくっついている…というネタです。
―ジャグリングを本気で見せても伝わらないし。
そんな言葉が続きました。
本人の口調、表情が少し悲しそうに見えて、ぼくも少し悲しくなりました。
ジャグリングの技術と、ショーとして魅せる技術は別物です。
当時は技術の向上に対して、魅せる技術は追いついていなかったのだと思います。
ただ、ぼくはなんだかそのことがとても悔しかった。
好きなものを見せることに対して、強くいえば卑屈になってしまうその状況がとても悔しかった。
自分たちが好きなジャグリングをもっと知ってもらいたい。
そんな気持ちが芽生え、後にジャグリング公演を制作するようになったのは、この経験があるからだと思います。
さて。
2002年、東京都にヘブンアーティスト制度がスタートします。「路上は劇場」をコンセプトに、公共空間を「アーティスト」に解放し、文化都市として東京都の魅力を高める政策です。
そのことにより、「アマチュア」に自分が好きなことを実践する場が提供されるようになりました。(続く)
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◆寄稿募集のお知らせ◆
週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。
◆編集後記◆ 文・青木直哉
-舞台編、「自分たちが好きなジャグリングをもっと知ってもらいたい」というのは、今でも地続きでよく話されることですよね。パフォーマンスの文脈からは離れますが、今の自分の関心で言えば、それはジャグリングと旅のことを伝える、というのがそれです。一般的に流布しているイメージの中に自分が好きなものが入っていないので、それを知ってもらうために、新しい場所を立ち上げる。
-PONTEのサイトがメンテナンス中です。数日以内には復旧予定…。
また来週。
PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。
発行者:青木直哉 (PONTE)
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