週刊PONTE vol.139 2021/07/12

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.139 2021/07/12
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆

・青木直哉/板津大吾…PM & PONTEのジャグリングセッション または瓶に詰めた手紙 第3回「自分で勝手に盛り上がる」

・ハードパンチャーしんのすけ…ジャグリングで出会うこと 第13回

・寄稿募集のお知らせ

・編集後記

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◆PM & PONTEのジャグリングセッション または瓶に詰めた手紙◆
話し手・板津大吾(PM Juglling)、青木直哉 構成・青木直哉

第3回「自分で勝手に盛り上がる」

ドトールコーヒーで、大吾さんはブレンドコーヒー、青木はエスプレッソを飲みながら。

青木直哉(以下N)
先週からギターを始めました。

板津大吾(以下D)
どんな曲を弾いてるの?

N
アイリッシュ音楽。

D
想像つかないな…。

N
無印良品でもよく流れてる、アイルランドの伝統的な音楽ですよ。気に入っている曲があって、それをいきなり練習してます。

D
なおくんは、ウクレレは弾いてたよね。

N
うん、でも弦の数が違って、弾き方は全く別。だから僕はギター入門者ですね。けど「きらきら星」とか順々に弾くの嫌なので、YouTubeで、一曲弾いている人を見ながら、いきなり複雑な曲を練習してます。1個1個動きを止めて確認して、3時間も4時間も平気で練習しちゃいますね。そのせいで仕事終わんなくて徹夜したりしてる。

D
いきなり飛び込むのがいいんだね。

N
そう。楽譜読めないし、教室通う気もさらさらないし。でも、アイリッシュ音楽の伝承って、耳で聴いて再現する、いわゆる「耳コピ」がそもそもの学習法のようですよ。だから実はこれで合ってるとも言える。

D
でも自分も思い出してみれば、ジャグリングを始めた頃、情報が少ない中でやり方を見つけるのが楽しかったな。「こうですよ」っていきなり全部言われちゃうとなんか違うよね。

N
そう。「一番効率のいいやり方」を安易に知りたくない。もちろん世界的な視座で見たら技術的には大したことないし、非効率なのは知ってる。でもとにかく自分で成長して、盛り上がりたい。自分のやりたいことに合わせて、独自に問題を解決した気になりたい。「いや、もう、そういうの既にあるよ」とか言われないように、なんならちょっと意識して避けとく。すると長くワクワクしていられる。

D
自分の道具製作の仕事で言えばさ。本当はしっかりした職業用ミシンがあるんだけど、あえて家庭用のミシンでしばらく製作をしてたんだよね。最終的に職業用ミシンを買って、あぁ、やっぱりいいな、ってなったんだけどね。けど、非効率なそこを通ったから、何がよくて職業用を選ぶのか、っていうのは体感として納得できてるかな。逆にあんまり早い段階で職業用ミシンを買ってたら、うまく使えてたかどうかわかんないね。

N
ディアボロ入門のおすすめを聞かれたときに、安くてそこそこのモノか、上達した人が標準的に使っているようなモノを勧めるのかどうか、っていうのも同じ話だと思う。

D
なるほどね。

N
どれが良質かと言えば間違いなく1個5,000円のやつです、でも、安いのでピンと来るやつがあるならそれがいいです、っていうのが僕の答え。
…あー、でも本当は、誰かから「もらう」のが一番いいかも。ギターは友人からもらってるんですよね。これなら、道具に難があってもあんまり気にならない(笑)むしろ、練習の内容に集中できる。

D
確かに最初は、お下がりとか、「今とりあえず手に入るもの」って一番いいかもね。それでなんとかするのがいいよね。
小さい頃に近所で100円か200円で買ったブーメランにハマってたことがあったなぁ。もし当時「ほら、こんなのあるよ」って親にネットとかでいいものを見せられていたら、あんなに熱中しなかったと思う。何回も何回も投げて、うまく返ってくる方法をトライアンドエラーで見つけ出していくのが楽しかったから。
ジャグリングだと、今はそういうふうに学んでいくのはすこし難しいかもしれないね。

N
めちゃくちゃ上手い人ばっかりの集まりに属しちゃうと、自分流でやるのは逆に難しいかも? でも一人で勝手にやってるんだったら、自分のやり方は積み上げられるんじゃないですか。

D
最近Twitterでも見る、フリースタイルノートブックの三浦さん(*)なんか、そういう感じだよね。

N
そう!
そうそうそう、それで僕は、三浦さんをジャグリングの文脈に引き寄せたらいけないと思う。あれは、どこまで行っても三浦さんが独自に考案した「フリースタイルノートブック」であって、「勝手にやってる」っていうのがすごく大事だから。

D
確かにね。あくまで自分でイチからやる、っていうあり方は、それ、もうジャグリングにあるよ、って言うんじゃなくて、積極的に肯定したいよね。

N
本当に。じゃないと個人の楽しみとしてうまく成り立たなくなっちゃうと思いますね。「ジャグラーにしない」っていう。

D
自分がピザ回しのラバーを売り始めたときも、やっぱりそういう感じでやりたかったんだよねぇ。
…なんかさ、もっと広い話だと、PONTEもPM Juggling も、ある意味、「なんとかし続けてる」活動なんじゃないか、って気がしてきたな。もうすでにあるものとは別のことをしたいわけじゃん。だから既存のものを基準にして期待されすぎちゃわないように、そこからズレていく、みたいなところがあるね。

N
こうした方がいいよ、とかもあんま言われたくないですよね。
…僕らはたぶん「教わる」のがイヤなんですね(笑)

(今週は以上。来週もやります。)

-フリースタイルノートブックの三浦さん 三浦靖雄さん。ノートを操る「競技人口一人」のスポーツを極めた映像を出し、インターネット上で話題になっている人物。https://twitter.com/torinikukaraage/status/1408593852915589120?s=20
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☆PM Jugglingのnoteを勝手に紹介するコーナー☆
人と一緒に新しいものができていく感覚
https://note.com/daigoitatsu/n/na95859dd351b
「各々の特徴があり、それが噛み合ったとき、驚くほどスムーズに物ごとが流れていく。」
(記事本文より)
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◆ジャグリングで出会うこと◆ 文・ハードパンチャーしんのすけ
第13回

前回の記事で、YouTubeチャンネルを開設したことを起点にして思うことを書きました。
…編集長も動画を見てくれて(ありがとうございます!!)コメントを寄せてくれました。
“動画拝見しましたがめちゃくちゃ本格的でびっくりしました。しんのすけさん、さすがです。”
とあり、うれしい反面むず痒くなってしまい、この度キーボードを叩く次第です。
…と言うのも、「本格的」の部分は、動画編集かと思うのですが、ぼくがこの動画で担った部分は、ジャグリングを実際に教えることに尽きるからです。
動画の構成、編集は妻(小泉マリコ https://www.m-koiz.com)が形にしてくれました。
妻はイラストレーターです。そして、学生時代、映画制作サークルに所属し、編集作業の経験豊富で、おかげで助かりました。

ジャグリングを通して、何かをつくろうと思う時、自分だけでできることもあれば、自分の手に余ることもあります。
思い返すと、手に余ったことばかりです。
思い立って初めてジャグリング公演を企画しようと思った時、舞台に関する知識は皆無でした。ただ幸いなことに、近くに音響さんがいたり、
劇場も親身になって助力してくれたり…などなどまわりのひとの助けがあって、分からないながらも一歩を踏み出せました。
そんなひとたちの姿をみて、学びながら、ここまで進んできました。
うん、書いていて、有り難さとともに、なんだかしんみりしてきちゃった。

自分がやりたい!
と思う気持ちは何よりとても大切。その中で自分ひとりで形にできることはごくわずか。
ぼくはひとりでいることが好きで、濃いひととの交わりは苦手だったりします。ジャグリングで好きなところの一つは、ひとりで気楽に楽しめる部分であったりします。
ひとりが好き、と言いつつ、いろんなひとに助けてもらってるんですよね。

ぼく自身は、「ジャグリング」しかできない。
トップジャグラーと呼ばれるほどの技術はないけれど、ジャグリングは好きで、自分なりのジャグリングの在り方を探し続けています。
誰かがジャグリングを求めてくれた時に、「プロ」としてジャグリングを自分の力をその誰かの役に立てられたら幸せです。
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☆編集長コメント
前段で僕と大吾さんは、一人でやるのがいいことについていっぱい述べました。でも人と何かを一緒にやるのは、それはそれで、とてもいいですね。
特に、自分ではできないことを、ちょうど埋めるように存在してくれる人がいると、何倍も楽しい。
最近あるプロジェクトに関わっていて、そのことも感じています。近いうちにそのプロジェクトについても共有します。
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◆寄稿募集のお知らせ◆

週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。

◆編集後記◆ 文・青木直哉

-僕はフリースタイルノートブックの三浦さん(PM & PONTEの情報欄参照)の大ファンなんですが、「競技人口一人」と自分で言い張るだけの、その「態度」がもっとも大事なんだろうなーと思います。Googleで調べれば、そりゃあ、似たようなことを他にやっている人とか、自分よりすごい人とか、簡単に見つかるんだけど、そこでどう個人の幸福を維持するか。自分で勝手にやる意志を貫く、っていう態度なんだろうな。スポーツです、と言うそのユーモアを忘れたくないね。

-「『ジャグリング』と名指した途端になんか組織化しちゃう」というのは、もっと取り組みたいテーマだなぁ。ジャグリングから逃げていく意志の強さも、自分の中に持っていたい。

また来週。

PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。

発行者:青木直哉 (旅とジャグリングの雑誌:PONTE)

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