週刊PONTE vol.126 2021/04/12

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.126 2021/04/12
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆

・青木直哉…ジャグリングの雑想 25.外壁塗装と、実はものがかなり重要である感じ

・ハードパンチャーしんのすけ…日本ジャグリング記 青春編 第19回

・寄稿募集のお知らせ

・編集後記

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◆ジャグリングの雑想◆ 文・青木直哉
25.外壁塗装と、実はものがかなり重要である感じ

家の外装工事が始まってしまった。僕は今、築30年近いアパートに住んでいる。おそらくだが、外装に関してはあまり手入れをしていないと思われる。いや、一回ぐらいはしているかもしれないが。とにかく、塗装、補強をするようで、足場が組まれ、そこに覆いが掛けられた。よく建築現場で見るアレである。先日お兄さんたちが数人来て、ぱっぱと1日で足場を組んでいた。そうそう、ああいう人たちの仕事の早さには舌を巻く。でも玄関先に置いてある自転車が、最初の水掃除によってびしょびしょの泥まみれになっていたので、やや減点。まぁでも仕事は早いし、声もはっきりしているし、なんなら、イタリアにいた頃とか、「自分の持ち物は自分で守る」のが普通だったから、人はいつでも自分のものを大事に扱ってくれるなんて考えていたらバカを見るのは自分だったし、多分世界標準で見ればそっちの方が普通の感覚なんじゃないかなとか思うが、まぁそういう脱線話は置いておいて。

覆いである。

部屋がやたらに寒い。たったこれだけでこんなに違うんですか、と思う。そう、覆いが、直射日光を遮ってしまうのである。おかげで、これからまただんだん寒くなっていくんですかね、というような有様で、日に日に室温が下がっていく。ついに我慢できずヒートテックまで出した。かける布団の数も増やした。これはたまらん。
でも少しいい点もあって、それは、外から部屋の中が見えづらい、ということである。なんだって、僕は部屋の中でも構わずジャグリングをするので、あんまり見られるのもな、とも時々思うのだ。そもそも普通は部屋の中、ってあんまり見られたくない。
僕はそこまでは気にせず、レースのカーテンも最近までなかったぐらいなので、日中はいつでも、50mぐらい先から僕の家の中が丸見え状態でも平気で過ごしていた。でも、やはり(今更だが)多少のプライバシーは欲しい。

さて逆に、道を歩く人がふと目を上げたら、家の中でジャグリングをやっている人がいる、という状況ってどう映るんだろう。自分がジャグラーであるので、そういう状況に出くわしたことが今のところない。結構気になるだろうか。まぁ家の中で人が何をしているかまる見えだったら、その時点で結構気になってしまうが、それに輪をかけて、やっていることがジャグリングだったら、非常に、これは、気になるだろう。
なぜなら、ジャグリングは、日常で、いきなり出会う、ということがいまだ珍しいからである。そう、ジャグリングは、そもそも道具一つとっても、大体が日常ではあまり見ないものばかりなもある。それが、ちょっとゴミを捨てに行こうと思ったら、いきなり見えたら、これは誰が見てもやはり気になってしまうだろう。

道具が特殊である、って、ジャグリングにおいては、実は見逃せない、大事なポイントじゃないか、なんて思うんだな。現代的な「ジャグリング」って、やはり、道具のイメージがまず人々の中にあって、そこから、発展している、枝分かれしているような感じがする。ある部分、ジャグラー自身も、道具によって自分を定義しているところが少なからずあるんじゃないか、と思う。

ちなみに、僕の部屋の窓辺には今たくさんクラブが並んでいるので、それが道路からは24時間丸見えで、きっと家の近くを通る通行人は全員、僕が何か特殊なことをしているということには勘づいているはずである。ああ、つまり、ジャグリング道具は、あまりに「日常では役に立たなそうな雰囲気を持っている」ということかもしれない。こういう言い換えるととても重要な問題である感じ、しますね。

多くのジャグラーは、日常用途のあまりないものを扱っているんだよ。
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☆勝手にPM Juggling(の板津大吾さんのnote)を紹介するコーナー☆
ものへの想像力
https://note.com/daigoitatsu/n/n641ea3882093
「ものに「機能」なんてそんなになくても、想像力があればいくらでも遊べるんだよなあ。s」
(記事本文より)
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☆展示が延期となりました。
4月16日-5月5日まで、横浜・妙蓮寺にある「本屋・生活綴方」でジャグリングに関する展示をする予定です。…と、先週まで行っていたのですが、色々とあってひとまず延期になりました。
ですが、本は相変わらず書いていて、そちらの方を気長にお待ちください。いやはや。
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◆日本ジャグリング記 青春編◆ 文・ハードパンチャーしんのすけ
第19回
日本ジャグリング記青春編、2005年まで到達しました。
2005年―IJAでの「奇跡の年」。
2005年は、YouTubeがはじまった年でもあり、いろんな状況が重なり、ここからジャグリングの世界も加速して行きますが、それはまた青春編とは別の話。

2002年、ぼくは「プロ」になると決意し、活動をはじめました。
当時はジャグリングというよりも、パフォーマーになる、が目標でした。なので、2002年から2005年くらいまでは、パフォーマーとしての足場を築くことに夢中で、ジャグリング界との交流も薄い時期となりました。
しかし、この間にも、ジャグリングの世界で様々なことが起きていたでしょう(ジャグリング史の視点で最近ウェブを眺め直して感じました。)「青春編」にて、この辺りをすくえていないのは非常に申し訳なく思います。
ただそれは、ぼくがジャグリング界隈から外れていたということ以上に、かつて村社会であったジャグリングから、都市化とも言うべくジャグリングへと進化していったことの表れでもあると思います。
そんなこんなで、違った視点でのジャグリング史も読んでみたい。
…と他人任せなことを言いつつ、ぼくの「青春編」はこれにておしまい。


ちょうど一年前に、「日本ジャグリング記」の連載をはじめさせてもらいました。
コロナウイルス問題が拡大し、緊急事態宣言も発出され、仕事のすべてがなくなってしまったぼくは「書く」ことに取り組もうと思いました。そこで、以前から興味がありつつ踏み込めなかったPONTEへ、思い切って寄稿してみたのでした。最近のぼくはどうも飽き性で、きちんと続くものがないのですが、このPONTEは1年に渡り書き続けられました。
それは編集長とのちょっとしたやりとりや、きちんと発行されるPONTE、そして、いくつかいただいた読んだひとたちからの反応のおかげです。感謝。

ここ最近の自分を振り返ると、なんだか昔語りおじさんと化していましたが、ここらで現在のことに目を向けて発信を増やしていければな、と思っています。「日本ジャグリング記」ももうひとつ書きたいテーマがあるのですが、期を改めて。

ひとまず「日本ジャグリング記」、休憩でございます。
また!

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☆編集長より
いつの間にか1年も経っていました。
なんだかそろそろ、「ステイホーム」ってあったな、というフェーズに突入してきました。
すごく緊張感があったな、と多います。もちろん今ではすっかりそういうことはない、というのでもないですけど、ある程度対策をしているのがもはや普通になってきて、気持ちはずいぶん前向きです。
今までにあまりなかった起伏を体験した一年と連動するように、しんのすけさんに書くことを続ける場としてPONTEを選んでもらえて非常に嬉しいです。
これからもぜひよろしくお願いいたします。
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◆寄稿募集のお知らせ◆

週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。

◆編集後記◆ 文・青木直哉

いよいよ、来週のメルマガにはバイクが登場すると思います。
楽しみですね。

また来週。

PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。

発行者:青木直哉 (旅とジャグリングの雑誌:PONTE)

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