5月10日(金)

 いつも通り8時ごろに起きる。雨が降っていた。バイロンは昨日は自転車で学校まで行っていたけど、今日は車で行く、と言う。ベックも起きてきたけど、なんだか眠そう。一昨日もうまく眠れないでなんだか日中元気がなかった。なかなか大変みたいだ。ダイニングに行ったらバイロンが作ってくれたスクランブルエッグとアボカドトーストが置いてあって「作っといたよ」と言われた。冷たくなっていたけどおいしくいただいた。

 バイロンの車でみんなで学校へ。毎日来ている。もうこれが日常みたいになっている。でも明日でこれも終わり。ちょっと前まで、エルサムの駅とメルボルンが日課だったけど、今ではオルベリーのAirbnbと学校の往復が日常。そして明日からはキャンベラが日常になる。

 つくなり僕は少し翻訳の仕事をしてから、絵葉書を描いた。今日までで5枚が貯まって、いよいよこれらを郵送する。封筒に入れて、住所を書く。と、バイロンがメッセージしてきて「今2階で練習してるからよければ」とのこと。気持ちとして、僕はずっとデスクワークをしていたっていい気分なんだけど、今日で最終日だし、一緒にジャグリングをすることにする。

 2階の部屋のドアを開けたら、バイロンがよう、と言って、早速思いついた技を見せてきた。なかなか面白いリング2枚の小ネタ。せっかく回転かけてるんだから、それ、手に持ってるリングの上でグラインドできないの、とコメントしたら早速取り組んでいる。

 「気持ちよくないジャグリングについては考えたことある?」と突然聞いてきた。ナオヤの最近のマントラへの批評としてね、そういうのはどう捉えてるのかな、って思って、と言う。なんのなんの、もちろん僕だって、気持ちよくないジャグリングについては考えている。むしろ、気持ちよくないジャグリングがあるからこそ、時に、そういうのをやらなければいけない、ということがあるからこそ、それ以外の方法として「気持ちいジャグリング」とわざわざ言っているわけだ。30分ぐらい、話しながら、一緒にジャグリングをした。

 郵便局へ歩いて行く。もう大雑把な地理関係は大体覚えた。最初は少し迷ったからしない中心部まで30分ぐらいかけたけど、もう今は、15分弱で必要なところまで歩いていける。郵便局の場所も覚えていたから、ちらっと地図を見ただけで大体場所を間違えずにいけた。無事にここで絵葉書を投函。切手が可愛かったので「ワラビーのデザインですね、可愛い。この間実物見ましたよ!」と言ったら、担当してくれた女性が、嬉しそうに「オーストラリアでの滞在、楽しんでね」と言ってくれた。

 帰り、スーパーのColesに寄って、今夜の鍋の材料を買う。ベジタリアン向けに豆乳鍋を作るつもり。肉の出汁が取れればまたいいんだけど、できないのでしょうがない。スライス干し椎茸と味噌と豆乳をベースになんとかすることにした。ま、失敗しても笑って許してくれる人たちだ。

 買い物を終えて帰ったらもう5時ごろで、だいぶ暗くなり始めている。それから7時まで事務所にこもって、サーカスを練習する子どもたちを見て、ジャグリングってなんて地味なものなんだろう、と改めて思って、掃除の時間があって、子供達が一生懸命体育館や事務室を掃除して、それで、7時には出た。カザフ人のヴィレンさんに最後に挨拶しようと思ったらもういなくなっていた。

 またバイロンの車で、今度はベックの運転で帰ってくる。家に着くと同時に、マニーさんという、フルーティの女性が遊びにくる。僕の作る鍋を一緒に食べた。即興で作ったにしてはまあまあおいしくなったんじゃないだろうか。食後はマニーさんが焼いたブラウニーが出た。

 そのあと、昨日もプレイしたTicket to Rideを1プレイだけして、マニーは帰り、僕はバイロンとベックと少しだけ話、寝た。■