5月9日(木)

 今日もベックの車に乗せてもらってフルーティへ。もう慣れてきた。こうして知らなかった異国の場所が生活の場所になっていく感覚がとっても好き。今日は事務デイ。今月分の翻訳や日記、この先の旅行の計画を立てる。

 朝に時間があったので、「投げないふたり」も収録する。できる時に、ささっとやってしまうのが吉だ。とにかく規則性が大事。この日記もきっちり毎朝更新されるようにした方がよいね。

 サイモンからメッセージあり、「シドニーでワークショップをしないか」とのこと。ちょっとお小遣いももらえそうで、これはやりたい。ちょうど、EJCに行くための航空券の値段を調べていて、ちょっと目を剥くような価格になっていたので、お金のことを考えていたのだった。しかしこれは、今回のオーストラリア旅行に輪をかけて頑張って資金を獲得しないといけない。以前だったらここで弱気になっていたと思うんだけど、今回は、むしろどうやって解決してやろうか、とただ考えるようになっている。

 朝方ベックがご飯を買う、と言って寄ったスーパーのColesでコーヒー牛乳を買って飲んだんだけど、それが当たったようで(モノが古かったのではなくて、多分冷たい牛乳と砂糖の過剰摂取)半日お腹の調子が悪かった。それも相まって今日は事務所で大人しくしていた。事務所では机と椅子を自由に使わせてもらえて、窓の向こうではたくさんの子供達が入れ替わり立ち替わりサーカスの練習をしている。シーソーのような板の片方に乗って、もう片方に2人が飛び降りる勢いで二回転バク宙を決める人もいれば(ティーターボードという)空中に吊るしてある輪っかや布や紐に絡まりながら踊っている人もいれば(エアリアルという)トランポリンで跳ねている人もいれば、色々。それを後ろに感じながら、僕は淡々と絵を描いていた。心地よかった。動く時は、時々部屋に入ってバイロンとジャグリングをするくらい。

 またワークショップについて考え始める。日本語でもそのうちやりたいと思っていて、これはいい機会。本質を見極めようと躍起になっている。ただ素直にジャグリングするにはどうしたらいいか、と考えている。そして、気持ちよく、心地よくジャグリングするにはどうするか。それは、実際にジャグリングをする時に自分はどうあると気持ちがいいか、ということを見極めることでもある。物差しを自分にする訓練をするきっかけ、ということでもある。

 7時にベックもバイロンも退勤して、ベックと一緒に家に帰ったら、バイロンの友人マットが来ていて、一緒にTicket to Rideというボードゲームをした。列車のコマを置くときにちゅーちゅー、って言わなきゃダメだよ、というからみんなでチューチュー言っていた。■