5月7日(火)

 朝は8時ごろ起床。いつも割に早い時間に目は覚めているのだが、二度寝している。昨日の夜は22時半過ぎにオルベリーに着いた。駅にはベックという女性が車で迎えに来てくれていた。ピンクの髪の小柄な女性。かつてはシルク・ドゥ・ソレイユでパフォーマーとして活躍したアクロバットで、今はバイロンと同じ学校で働いている。元々2人はシェアハウスをしていたんだけど、今都合で新しい家に越すまでの間Airbnbで泊まっているのだ、と言って、そのうちのひとつの部屋に僕を泊まらせてくれている。そのAirbnbに寄る直前に、別の家に寄った。バイロンの生徒の家で、そこには黒い太ったおじいちゃん猫がいた。マオという名前で、おとなしく可愛らしい猫だった。さて、10時半からバイロンの仕事があるというから、それに合わせて一緒に車で出勤する。家からFlying Fruit Fly Circusまでは15分ほどで着く。小さな町にあるサーカス学校にしてはとても大きい施設だ。サーカス自体は45年ほどあるが、2010年ごろに建てられた建物だという。普通のユースサーカスの規模ではない。バイロンに案内してもらった。サーカスに必要な基本的な設備はだいたい揃っていて、劇場もある。早めに着いたのでバイロンと一緒に1時間弱練習をする。バイロンはディアボロを教えてくれ、と言ってディアボロを持ってきた。僕もリングを持ってきて、バイロンのアイデアを習った。スタッフミーティングの冒頭だけ参加して、挨拶をしたら、少しだけ生徒たちと遊んでからお昼を食べて、僕は町へ出た。背の低い建物ばかりで、大都会のメルボルンとは全然違う。エルサムとも違って緑は少ない。街路樹はたくさん植わっていて、秋の紅葉が美しい。だけど、町の中に自然がある、という感じではない。ただ、学校のそばには川があって、その川は美しかった。MAMAという美術館にも行ってみた。コンパクトな美術館で、展示もそこそこかな、と思ったけど、スタッフの女性が優しくて、オルベリーにどれぐらい滞在するのか、ここに行ってみたらいいよ、などおすすめを教えてくれたのでよかった。それからもう少し歩いたところにある図書館にも行ってみた。その中で無料の展示があったのでそれをみていたんだけど、映像を見るためのソファに座っていたら少し眠ってしまった。図書館を出て、近くのスーパーで食材を吟味する。ここを出る前に一度は2人に何か作ってご馳走したいと思っているんだけど、何にしようかな、と日本食材がありそうなコーナーを見ていたら、カレー粉やラーメンのほかにも、カップラーメンが豊富になったので思わず 2 つ購入。学校に帰ってしばらくしたら、ベックがもう帰る、というので、一緒に車で帰ることにした。家について、ラミーというゲームをする。見たことはあると思うんだけどプレイするのは初めてで、とても面白かった。一緒に日本のことなど話しながらのんびりプレイした。夕飯は、ベックがレッドタイカレーを作ってくれた。これまた美味しい。そして食べ終わった頃にバイロンが友人のハナと帰ってくる。AJCにも来ていた女性ジャグラーである。同年代くらいかな。また、日本の話をする。みんなそれぞれ日本には来たことがあるらしい。こちらに来て、結構な頻度で日本に来たことがあるという人に会っている。

 そういえば、カザフスタンから一年間の契約でアクロバットを教えに来ていると言うヴィレンさんにも会った。彼はシルク・ドゥ・ソレイユのKoozaで働いていた、日本にも行ったことがあるよ、というので、そうか、僕が東京で見たクーザに出ていたっていうことか、と確認する。僕があれを見たのは2011年で、13年越しに舞台で見ていた人に会うことになった。人懐っこい人で、家族の写真をいっぱい見せてくれた。■