4月27日(土)

 朝ごはんは、初日以外ずっと、ギリシャ風ヨーグルトと砕いたナッツバーを合わせて食べている。それに、チャイティーやコーヒーをつけ合わせたり。11時から、ヴァータックスのワークショップ再び。今日、初めてヴァータックスが上手なJTという青年が来る。いろいろ技を見せてもらった。僕が最近マスターした小ネタの「大縄跳び」を教えたら、喜んでいた。いろいろ聞いているなかだと、オーストラリアではディアボロはそれほど大きいシーンがあるとも思えず、数人の技術が高い人がちらほらいる、という感じ。結局基礎的なことを教えることになるんだけど、それもそれでよい感じ。

 終わった頃に昂汰くんが体育館に来る。すぐにワークショップがスタート。今日は、昨日のガラショーでやった技をシェアするもの。参加者に何をしたいか聞きつつ、少しずつ、計四つの技をシェアする。みんな興味津々だった。

 今日は仕事がこれで終わり。お昼を食べに家に帰る。残っていたマギの麺と、またソーセージ。クランスキーというもの。なんなんだろう、クランスキー。チーズがちょっと入っているらしくて美味しい。食べてほっとしたら、夕方17時ごろにまた体育館に戻ってコンバットを見る。着いた時にはもうほとんど終わっていたけど、白熱していた。コンバットとは、クラブジャグリングをしながら(あの例の、「ボーリングのピンみたいなやつ」)、相手がジャグリングしているクラブを叩き落として、最後まで生き残ったら勝ち、というもの。中でもバイロンというジャグラーが今回のコンベンションではずば抜けて上手い。バイロンと僕はもう8年ぐらい知り合いで、何度も会っているというのではないのだけど、同い年であることも手伝って話すことが多い。そんなバイロンが活躍しているのを見るのは嬉しい。

 コンバットはすぐ終わった。また家に帰ろうか、と思ったら、エレンという女性が話しかけてきて、一緒にフラフープやろうというのでフラフープを回して遊んだ。エレンは、メガネをかけて背の低い、金髪、小柄な女性。なんだか日本人っぽい雰囲気を纏っている。顔とかの話じゃなくて、なんとなく、遠慮がちなところが。日本の岡山に来たこともあるらしく、日本語を少し話せる、というのだけど、「アクセントが強すぎて恥ずかしい」と言ってなかなか話そうとしなかった。昂汰くんと二人でフープを回し、同じくエレンが好きだというバウンスボールをバウンスさせて遊んだ。お土産あげる、と言って彼女はニッティングした赤いカニをくれた。名前をつけて可愛がりなさい、というから、どんな名前?聞いたら、「……Gerald.」というから、ジェラルドになった。昂汰くんがもらった青い方は、「……Steve.」というわけで、スティーブになった。

 家に帰って、あるものを漁って食べ、また夜に会場に戻る。今度はレネゲードショー。いわば一発芸大会である。しっかりと椅子が並べられて、体育館がミニ劇場になる。タイが司会をしている。

 途中で、昂汰くんの動画を売りたいという旨のアナウンスをさせてもらった。カードにQRコードが載っていて、それを売るのである。でも、みんなが見られるように一個は無料でシェアしたい、というので、iPadにQRコードを表示して、お酒を売っているコーナーに置いておく。

「昂汰くんは長崎で子供達と一緒にジャグリングを教えているんだけど、なかなかジャグリングで稼ぐことは日本でも難しいです。もしよければ、このカードを買ってくれたらとても大きなサポートになります、よければおねがいします」と頼んだら、十数人がお金を出してくれて、中には一人で100ドル出してくれた人もいた。気持ちは伝え方だなあと思う。

 レネゲードショーはずっと続くので、ひとまず11時ごろに退場して、帰って寝た。■