4月10日(水)

 今日は和光市まで行って大吾さん、ショーグンと練習、ポッドキャスト収録。楽しかった。集合は11時和光市駅。僕が一番先に到着。ショーグンと大吾さんが5分ほど後に同時に到着。早速大吾さんが駅のスターバックスをネタにしてボケる。ショーグンも僕もそれにのる。歩いて公園へ。と、着く前に昼でも食べよう、とラーメン屋に。外で待っている間、ポッドキャストを収録。やりましょう、と言った瞬間突然始める。普段の会話と一緒。いきなり始まって、自分たちでもどこに行くのかわからないのが面白い。「練習会っていうけどなんかこの言い方面白いよね」というような話をする。10分ほどで中に呼ばれて、三人で美味しいラーメンを食べる。せっかく地元に来てくれたから、と大吾さんが奢ってくれた。店長らしきおじさんも気さくだった。弟子に笑い話もしつつ、真剣にやり方を要領よく教えていた。いいお店だ。歩いて公園へ。途中のスーパーで、僕らは飲み物を買い、大吾さんはケチャップと生姜を買って向かう。

 樹林公園に来るのはおよそ10年ぶりだ。まだぼんやりと様子を覚えていた。もう前世のような記憶の中にある。20代前半の僕は別人だ。桜がちょうど満開からちょっと落ちたくらいの頃合いで、非常にきれい。以前に大吾さんがここに住んでいた頃によく練習をしていたスペースを見る。あそこをみて、と指差す先の天井には、ディアボロが挟まっている。15年前くらいにあそこに載せちゃったんだよ、という。

 そのコンクリートの大きなスペースで練習をしても良かったけど、せっかく天気がいいし桜が綺麗なので公園を見て回ることにした。広大な芝生の原っぱに挟まれた遊歩道を歩く。ここで早速、また歩きながらポッドキャスト収録。今日はいくつか録ってそれを繋げるつもり。初々しい高校生達が歩き、犬が散歩し、小さな子がよちよち歩いている。時折ふく風で桜の花が舞う。

 3分ほど歩き、ここで一旦腰を下ろそう、と芝生にシートを敷く。座って、そのままポッドキャスト収録を続ける。気持ちがいい。気持ちがいい時にしゃべっていることってどんなことだろう。それをパッケージングしてる。20分ほど話して、そろそろ練習しましょう、と道具を出して、収録を中断。大吾さんは、ショーグンが持ってきたデビルスティックのバラクーダに興味があるようで、それをボンボンとアイドリングして動画に収めている。ショーグンは、ディアボロ持ってきたんです、と言ってディアボロを出す。そうだ、と僕はおもいついて、今度オーストラリアでやる予定のワークショップがあるから、それを予行演習させてくれないか、と、ショーグン相手に「Introduction to Diabolo & Movement」のワークショップの構想を話しながら、実際にやる。実際にやってみると全然違う。頭の中で構想はできていたつもりだったが、実地で試すと、あ、これつまらないな、ということとか、この順序はおかしいな、ということがすぐにわかる。今日は、まず「スタート、加速、フィニッシュ」の3点で、というやり方で始めたけど、これだと時間が足りない。そもそも、なんか具体的にやりすぎるのも違う。一個の大事な概念をあの手この手で追求する、のが良さそう。

 最終的に、「ディアボロにおける円運動は上下運動で生み出す」という、僕が一番大事にしている点、かつさまざまな問題を一挙に解決する手法をスティックでの実演で見せて、実際にやってもらって体感するところから入る流れにする。僕は今日これだけを教えます、というのでやりたい。僕の頭の中には、TEDトークのような、起承転結のある講義のイメージがある。それをやりたい。まず実際にハッとする概念を体験して、それをあの手この手で説明して強化する。でも、伝えたいのは一個だけのこと。その一本の本流だけは逃さないようにして、あとは生まれるに任せる。そんなふうにできるかも、という確信の一片が見えた。満足なセッションだった。ショーグン、だいごさんと密な話をしながら行う練習もすごくいいもの。ま、天気が良かったから気分も晴れやかだった、というのもある。もっとこの感じで和光市に行って練習したい。

 2時間ほどジャグリングしてから、移動。大吾さんの新居へ。そこでまたポッドキャスト収録。全部で3編、合計一時間。ボリューム満点、栄養満点。今日のエキスがいっぱい詰まってる。出ているエネルギーを音に吸収させるのである。コーヒーをいただいて、お菓子もいただいて大満足。

 大吾さんが息子さんのお迎えに行き、戻ってきたらベイブレードをみんなで回したのち、家を出て一緒に工房まで行って、様子を見せてもらう。いろいろ道具をいじっていて、諸事情で出せないボールをもらう。すごく嬉しい。今日着ていた服にはこの色がいい、とちょうど思った色のボールだった。10分ほど滞在したら、公園までてくてく歩く。大吾さんと息子さんが走っていくのをみながら。元気いっぱい。公園に着いたら、みんなでサッカーのPK勝負をたくさんして、解散。ショーグンは何か新しいことをやりたそうにしているようだった。そこで電車が来るまでいろいろ話し、お互いの方面へと帰路についた。僕は各停に乗って一時間半、座ってこの日記をX上に書いていた。■