週刊PONTE vol.83 2020/06/15

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.83 2020/06/15
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆
・青木直哉…閉じこもりジャグリング日記 第9回「以前よりもふくよかな満足」
・Fuji…フジづくり 第83回「Twin it! 専用レザーケース」
・ハードパンチャーしんのすけ…日本ジャグリング記 黎明編 第9回
・斉藤交人…釣り日記 ロ
・寄稿募集のお知らせ
・編集後記
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◆閉じこもりジャグリング日記◆ 文・青木直哉
第9回「以前よりもふくよかな満足」
先週末に、久々にジャグリングの練習会があった。
いつも通っている横浜大道芸倶楽部の練習会である。体育館は使えないので、公園で。
予想よりも多く人数が集まっていた。10人くらい?
そろそろ、場合によってはコロナのことを何も意識せずに1日を終える、ということがある。
あれだけ思いつめていたのはなんだったのかと思わないでもない。
でも、別に「終わった」というわけではなく、むしろこれからいろんな影響を目にすることが多くなるのだろう。
果たして次に海外に行くのはいつになるのだろうか。
とかね。
こういうことを考えると、ああ、まだまだ「いつもと違う状況」はそこかしこに転がっているよな、と感じる。
新しいジャグラーとの出会い、というのがなかなかない。
でも、それだけに、今誰かと出会ったら、そのことについて以前よりもふくよかな満足を感じるようにも思う。
ここ数ヶ月は、必要な休憩だった、というような気もする。
まぁ、人生、色々なことが起こるからね。
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☆勝手にPM Jugglingを紹介するコーナー☆
https://pmjuggling.com/blogs/journal/20200613
【Weekly PM】#17:歩くこと
PONTEの紙版は僕と板津さんとそいそいの3人でスタートしました。
紙にしようとずっと思っていたところへ、触媒のようにきっかけを与えてくれたのが板津さんです。なので彼がいなかったら多分PONTEの紙版は存在しなかったです。
PDFをウェブにぽちぽち地味に載っけていただけだったと思います。
紙版雑誌最後の方は、ほとんど一人で作っていました。
編集部員が増えたり、いろいろな紆余曲折があって、やっぱり一人でやるのが一番楽だと思ったのです。
でも、なんで作っているんだか途中からわからなくなって(あとやっぱり負担が大きすぎて)ちょっと休止、ということになりました。
今だったら、何か出せるような気もします。
なんにせよ、運動するのはいいですね。最近の僕は、気分転換という名目で‪Uber Eats‬の仕事に出かけ、気づけばそのまま5時間帰ってこないのもザラです。外で活動しています。いいもんです。日光に当たった方がいいです。
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◆フジづくり◆ 文・Fuji
第83回「Twin it! 専用レザーケース」
ケースをつくるにあたり、まずは使用するレザーを決めなければいけません。自宅には端切れから大判まで様々なレザーがあまってます。そこからあまり硬過ぎず、柔らか過ぎないもの、好みの質感や色を探すと、すぐ2種類ほどに絞れました。そこから加工後の出来上がりなどをイメージして、こげ茶の鹿革をつかうことにしました。ちなみに、OMUSUBI第1号で使用した革の端切れです。
この記事を書くにあたり、鹿革について調べてみました。鹿革はディアスキンとも言われ、軽くて丈夫なだけでなく、キメが細かく、他の革と比べて肌触りも良い、しっとりとした触感があります。保湿性も備え、水にも強く、濡れても変形しにくい特徴もあります。適度な伸縮性を持っているので、数年間手入れをしなくてもしなやかさを失わず、色彩も柔軟性も長期間失うことなく保たれます。
奈良時代から江戸時代にかけての刀剣の鞘や武具にも鹿革製品は使われています。千年以上たった今でも色彩と柔軟性の両方が保たれています。これが他の革にはない鹿革が持つ優れた点です。
確かに、2枚のうちどちらをつかうか悩んだ時に、その決め手となったのは、鹿革の手に馴染むフィット感があったからだと思います。
通常は革の表側「銀面(ぎんめん)」が見えるように革製品はつくられていますが、あえて今回は革の裏側である「床面(とこめん)」をケースの表側にして製作しました。というのも、床面の方が柔らかく、手に馴染みやすかったのと、ツルツルとした銀面を内側にした方が内容物に傷を付けにくいかと思ったからです。そして、床面の毛羽立ちを押さえ、なめらかにする仕上剤である「トコノール」を全体にかけたところ、かなり味のあるアンティークな雰囲気の仕上がりになりました。
形はサイコロのようなキューブ状にしようと思い、閉じ方などをどうするか悩みました。牛乳パックのようなつまみのある形も考えましたが、デザイン性よりも利便性を考えて、織り込んでフタをする形状にしました。製作を進めながら形を決めたり、端切れの革を使用していたので、まとまった型取りが出来ず、ステッチの多いツギハギ感のある仕上がりとなってしまいました。ただ、結果的にステッチされているおかげで四角い形状が保たれ、無駄のないミニマムなケースが出来たので満足です。追加でゴミの混入防止やカードへのボタン傷防止のために、内フラップを2枚もつけました。もとの外箱の大きさと比べても、約1/4の大きさです。
まぁ、外箱は紙製ではなくブリキ缶なのが、なんか味があってこれはこれで良いんですけどね。(笑)
by Fuji
写真「Twin it! 専用レザーケース」
https://jugglingponte.com/wp-content/uploads/2020/06/Twinit.jpg
製作物
・PM Juggling 「otomodama」持ち運び用の巾着ケース 製作 by Fuji
https://pmjuggling.com/product/otomodamaset/
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◆日本ジャグリング記 黎明編◆ 文・ハードパンチャーしんのすけ
第9回
承前。
「パッシングマシン」とはなんぞや。
…という疑問を一度置いて、MJF(マラバリスタジャグリングフェスティバル)第一回の話であります。
ぼくは、ボールトリオとして出場しました。
ポール・モリア!の曲(曲名は分からず)をバックに、学生服でボールジャグリング。
曲合わせでのトリオルーティンで(サビっぽいところの3連でフレーズで、順繰りにバークスバラージとかが入っていたような。)演出は良かった気がする。持ち技少ないのにね。
審査員であるピーター・フランクルさんからのコメントで、
「内容は挑戦していて(ドロップが多いことのマイルド表現)良かったけれども、衣装の学生服はダメだ」
という趣旨でマイクを通してダメ出しされたのは、印象深い。
うん、衣装って大切だよね。
もちろん、選外でありました。
その時のひとりが吉野くん。(案の定)後に数学科に進んで、今も数学をやっている模様。ちなみに、もうひとりは本業は分からないのだけど、現在「マンホール研究家」として何やら活躍している。
リーダー的存在は、吉野くん。
音楽的な素養が全くなかったぼくにとっては、音ハメのルーティンは「無理!」な気持ちがいっぱい…今思うと、とても良い演出がなされていたように思う。(衣装を除いては。合議の下なので吉野くんに非ははない。)
吉野くんは、ぼくと同じクラスだった。「数学やりたい!」という気持ちを微かに持って入学したぼくに、「数学無理!」と思わせたひとでもある。会話の端々からレベルの違いを感じ、天才はいるんだな、と思った。数学が分からず質問すると、それこそ何時間でも付き合って教えてくれた。しかも、それがわかりやすい。今、どうしているだろう、吉野くん。
そんな吉野くんは、サイトスワップでも学問的に成果をあげていたような。
最近、ツイッターでこんなのも見た。
https://twitter.com/nishinojunji/status/1270642652241788928
サイトスワップは詳しくないので何が何やらの世界だけれども。
吉野くんは論理的で精緻な気質な人な印象がある。ジャグリングにぴったりだ。
吉野くん(パッシングマシンと呼ばれた男)を起点にしてマラバリスタのパッシング文化について、次から(?)眺めたい。
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◆釣り日記◆ 文・斉藤交人

ジャグリングというとボーリングのピンみたいなあれ、と言ったり言われたりすることが多いものです。しかも、それで通じるのならまだ幸せです。
ジャグリングそのものをジャグラーと呼ぶ人も多くて、そのボールでジャグラーしてよ、などと言われると、もやもやとした気分になります。ジャングリング(キャンプのことでしょうか)も惜しいし、ギャザリングはカードゲームなのです。魔法的なところや解釈が一致しないところには共通点があるのかもしれません。
ここで懺悔しなければなりません。ずっとビーンバッグとビーンバックを言い間違えていました。すこし考えればバッグとバックが違うということはバックパックを思い出さなくても気がつきそうなものです。パックまで出てきてしまいました。
もう1つ大きな懺悔があります。JJFとチャンピオンシップをずっと間違えていました。JJFを見ると言う言葉をチャンピオンシップを見るという意味で使っていたのです。すこし考えれば、JJFに参加すると言ってもCSに出場するという意味ではありませんでした。バッグと合わせて気をつけます。
最後に言い訳です。そもそも少し珍しいスポーツであることがジャグリングの大きな魅力なので、名前を間違えられたり、内容を理解してもらえないことは喜ぶべきことなのでしょう。言い訳です。

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◆寄稿募集のお知らせ◆
週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。
◆編集後記◆ 文・青木直哉
-Uber Eatsにハマりすぎて、ギンギンに晴れた日中も一日中原付を走らせているため、腕がめちゃくちゃ日焼けしました。海の家の人ぐらい日焼けしてます。
また来週。
PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。
<END OF THIS ISSUE>
発行者:青木直哉 (旅とジャグリングの雑誌:PONTE)
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