週刊PONTE vol.103 2020/11/2

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.103 2020/11/2
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆
・青木直哉…ジャグリングの雑想 2「ジャグリング、ええなあ。」
・ハードパンチャーしんのすけ…日本ジャグリング記 黎明編 第29回
・寄稿募集のお知らせ
・編集後記
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◆ジャグリングの雑想◆ 文・青木直哉
2.「ジャグリング、ええなあ。」
PONTEっていう名前、やっぱり間違ってなかったな、と思ったりする。
下北沢に最近オープンした「BONUS TRACK」でジャグリングをする機会がありました。町の一角が「現代版・商店街」のようになっているところです。
公園のようなところに同じテイストのシンプルな建物が連なっていて、発酵食品のお店だとか、本を読むためだけのカフェだとか、日記専門店だとか、少し変わったお店が並んでいます。
イベント自体は「著者が自分の手で本を売る」というイベント。主宰の川内イオさんというノンフィクション作家の方に「ジャグリングをやってくれませんか」と直前(10日前)にお誘いを受け、引き受けたのでした。
「一応、書いたものも売れますけれど」と言ったら、晴れて物書きとしても認定され、PONTEのバックナンバーも売ることになりました。
雑誌やTシャツ、フリーの配布物(前日に焦って作った「mini PONTE」とか)を並べて、適当に人が集まったら音楽を流して、アドリブを交えて演技をやりました。
3回やって、一度に2,30人ぐらいに見てもらえたかな。天気もいいし、暑いぐらいで、知り合いも何人か来てくれて、とても楽しかったです。
さて、ジャグリングをよく知らない人の前でジャグリングをするとなると、僕はそこで「ジャグリングを代表している人」みたいになります。
そう考えると、これって、すごく、面白いぞ、と思いました。
自分は、ジャグリングをしない人と、ジャグリングをする人の橋渡し役なんだな、と、ズドン、と、こう、感じる。
ジャグリングを教える以外でも、そもそもジャグリングを見せるということが、ジャグリングとの出会いなんだな、と改めて知りました。いや、当たり前なんですが。
でも忘れちゃうんだよね。こういうことって。
そして、このことに関して僕はすごく関心が湧いてきました。
ジャグリングをどう、ジャグリング「じゃないところ」と結びつけるか、ということが、大きく言って僕のやりたい仕事なんだ、と実感として感じられました。
そこへ来て、イタリア語で「橋」を意味する「PONTE」を雑誌の名前にしたことは、あながち外れてなかったんだなー、と思う。
雑誌はそんなにたくさん売れたわけでもなく、でもたくさんの人と話をして、ジャグリングを見てもらって、何人かは実際に興味を持ってくれて(少し教えたら熱心に練習してくれた子供たちもいました)、ああ、こういうことをさせてもらえるのなら、ジャグリングって、とってもいいものだな、と、くたくたでしなだれていた帰りの電車の中でふと考えたのでした。
ジャグリング、ええなあ。
BONUS TRACK https://bonus-track.net/
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☆勝手にPM Jugglingを紹介するコーナー☆
【Weekly PM】#37:写真とGIF
https://pmjuggling.com/blogs/journal/20201030
「完全に自分の話になってしまいますが、GIF画像になるのって楽しいかもしれません。」
(記事本文より)
「GIF画像になる」っていう表現、いいですね。
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◆日本ジャグリング記 黎明編◆ 文・ハードパンチャーしんのすけ
第29回
個人的なことから日本のジャグリング史の一部を書き連ねて来た「日本ジャグリング記 黎明編」も、1999年に到達しました。1999年は、日本のジャグリングにとっての一つの節目です。ここからまた、次のステージに移ってゆく訳です。そんな訳で、この「黎明編」もまもなく完結となります。
最後のエピソードとして、ここまでの連載の流れからこぼれ落ちた、ある道具との出会いを。
時期は遡って、1996年か1997年くらいのことかと思うのですが。
その頃、井の頭公園に大道芸を見に行くことが、ぼくの休日の習慣となっていました。当時、井の頭公園を代表とする大道芸人と言えば、後に「が~まるちょば」を結成し世界的に活躍するケッチ!さん、そして、Mr.Daiさんでした。
Mr.Daiさんは、ハイパーディアブロ世代には、デモンストレーターとしても馴染みがあるかもしれませんね。ハイパーディアブロの発売は、1999年3月とのことですから、それよりも前のことです。ハイパーディアブロやハイパーヨーヨーも日本のジャグリングに大きな影響を及ぼしていますが、それはまた後の話。
さて。
なんとなく寒かった印象があるので秋から冬にかけての話でしょうか。
ぼくはいつものように、井の頭公園を歩いていました。その日はあんまり大道芸をやってなかったのかな。くるりと公園の池の周りを一周して帰ろうかな、と思った時に、いつもと違うこじんまりとしたした場所にMr.Daiさんがいました。
女子高生4人くらい相手に、何やらやっています。まだ不慣れな感じで、いろんな使い方を人前で試しながら遊んでいるようでした。手に持っていたのは、シェーカーカップでした…と言っても、当時のぼくはシェーカーカップの存在を知らず、名前も分からず、ただその目新しさに心奪われました。
今思うと、その場でMr.Daiさんに道具のことを聞けば良いのに、シャイの極みにいた当時のぼくは尋ねる勇気もなく、新しいジャグリングに出会ったワクワクだけを抱えて、その場を去るのでした。
ぼくもあんなことをやってみたい!
そう思ったぼくの道具探しが、ここから始まります。
続きはまた。
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-編集長コメント-
そういえば最近、大道芸を意識的に見ていないなぁ、と思いましたが、そもそも僕は意識的に大道芸を観にいったことって、ジャグリングを始めた当初以外ほとんどなかった。
ジャグリングを生で見る場所って実はすごく限られていますよね。
https://twitter.com/shinnosuke_hp
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◆寄稿募集のお知らせ◆
週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。
◆編集後記◆ 文・青木直哉
-エッセイを一本だけ載せた、手作り感満載の小冊子『mini PONTE』と、旅先の風景をボールペンで描くポストカードのシリーズを始めました。
-まとまって紹介できる時がきたら少し広く紹介したいと思っています。今のところは、直接会ってお渡しする機会がある人に渡したいと思ってます。
-手で何かを書く/描くっていうのも、ええなぁ。
また来週。
PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。
<END OF THIS ISSUE>
発行者:青木直哉 (旅とジャグリングの雑誌:PONTE)
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