週刊PONTE vol.56 2019/12/9

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.56 2019/12/9
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆
・青木直哉…ジャグリングがつなげるもの Weekly 第47回 「羽田空港でうちに来ることを決めたやつ」
・Fuji…フジづくり 第56回「新たな発見」
・きんまめ…デビステのてんぷら 55本目 「戸惑いマーキュリー」(メルマガ第49回)
・寄稿募集のお知らせ
・編集後記
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◆ジャグリングがつなげるもの Weekly◆ 文・青木直哉
第47回 「羽田空港でうちに来ることを決めたやつ」
オーストリア人、ドミニク・ハラントは羽田空港から、メッセージを送ってきた。
「日本に着いたよ!!」
僕は彼に電話をかけた。どうせこの人ノープランで来ていて、泊まるところもないんだろうと思った。今日泊まるところどこなの、と聞いてみた。
「いや、全然決まってないんだよ」
というわけで、次の目的地に行くまで、僕の家にしばらく滞在することになった。
もとから、僕の家に荷物を置いてどこか旅行に行きたい、とは言っていた。(おれんちは手荷物預かり所じゃねえぞ…と思ったりは特にしない)しかし結局どこに行くかも全然決めていないというので、そのまま、荷物を置いて、数日間横浜を観光していた。
僕自身も去年ヨーロッパに45日間滞在した折、パリで同じことをした。シャルル・ド・ゴール空港に着いた時点で宿を取っていなかった。Facebookを通じてパリに住んでいる何人かに連絡を取った。ことごとくみんなパリにいなかった。一応布団で寝たいので、その日は手頃なホステルに泊まった。次の日は、クレモン君というディアボリストが家に泊めてくれた。一緒にパリの街を歩き、ビールを飲み、公園でジャグリングをし、帰って少し話して、寝た。
ノープランでどこにでも行けるんだ、と身体に覚えこませてあげられればどんなに楽だろうか。僕はまだ、どこでも自然とそう思えるわけではない。でもノープランが、思いもよらぬいいことに自分を導いてくれることも知っている。2016年にオランダで開かれたEJCのあと、本当に何も予定がなくて、「何も予定がありません」とFacebookに書いたら、フィンランドのディアボロコンベンションに招待された。予定がないからできる芸当である。
僕は今、しばらく旅行に出る予定がない。少なくとも、向こう4月までは。これは、すごく久しぶりだ。海外に行かない4ヶ月間。無論、突発的に韓国とか台湾とかまた行ってしまいそうな気はするけど、意識の上では、ひとまず4ヶ月日本にいてもいい、むしろ日本にいたいな、と思っている。なんか、落ち着きたいんだよな。
そしてノープランでいればこそ、逆に「あ、明日岡山に行こう」とたとえば思ったとして、その決断と少しの勇気を伴う実行が、一段と輝くような気もする。
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◆フジづくり◆文・Fuji
第56回「新たな発見」
先日やっとJJFでご注文をいただいていた特注サイズの「omusubi」を届けることができました。73mmのクリスタルボール用に製作したのですが、ボールに重みがあるので落下防止のために少し縫いつけを行いました。全部縫ってしまうとボールが完全に見えなくなってしまい、道具がチラッと見える良さがなくなってしまうので、3、4針だけ縫いました。自前の76mmクリスタルでもギリギリ入る大きさにしたので、73mmならちょうどいいサイズ感で入るかと思います。革も注文に合った色を近場の店で見つけることができ、丈夫でつくりやすい種類の革でした。あと、同じ革のハギレでつくったコインケースもおまけでつけて送りました。
さらに、PM Juggling で販売しているotomodamaの巾着ケースも最初につくった分が売り切れたということで、さらにもう10個注文をいただきました。その製作も2週間ほど前からコツコツと進めていました。そちらも先日まとめて10個完成したので、PM Jugglingのだいごさんに送ります。
さらに新たな発見もありました。ミシンを使った布製作において、裁ち切りのままでは布の構造上ほつれてしまうことが多いので、縫い代を始末しなければいけません。その際、本来であれば布を織り込んでアイロンなどでしつけ作業を行うのですが、アイロンは大きすぎて手間が掛かるため、テープなどで止めていました。それを今回ストレートアイロンで試したところとても効率良く出来た!という発見です。(笑)準備にも手間要らず、両側から熱を加えるので普通のアイロンよりもすぐにしつけをかけることができます。ミニアイロンであればさらにコンパクトなため、かけたい所を簡単にかけることができ、両面テープなどの節約にもなります。
裁縫する人は是非試してみてください!
by Fuji
「omusubi(クリスタルボール)」
https://jugglingponte.com/wp-content/uploads/2019/12/omusubi.jpg
「パンケーキのような巾着」
https://jugglingponte.com/wp-content/uploads/2019/12/kinchakupile-scaled.jpg
PM Juggling「otomodama」
・持ち運び用の巾着ケース 製作 by Fuji
https://pmjuggling.com/product/otomodamaset/
Juggle Pack
【Instagram】https://instagram.com/jugglepack_official?igshid=v5fjxithzxrv
【HP】https://jugglingponte.com/2019/07/19/jugglepack-project-about-to-begin/
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◆デビステのてんぷら◆ 文・きんまめ
55本目 「戸惑いマーキュリー」(メルマガ第49回)
少し前の話、嫁の会社の先輩の結婚式に招かれた 新郎新婦のお二人は、車と運転経験がない私たちをコストコに連れて行ってくれたり、先日の小説の授賞式にも来てくれたり、夫婦ぐるみで仲良くしてくれている もちろん私が昔ジャグリングをやっていたことはバレているので、余興を頼まれた 嫁(非ジャグラー)とのチームパフォーマンスであり、あれこれ考えた結果こんな具合になった
嫁:「この度はご結婚おめでとうございます」から始まる感じの手紙を読み始める
私:横で待機
音響:結婚式の手紙朗読の時にかかりがちなしっとりした曲
嫁:「お二人には本当に良くしていただいて」
私:横で待機
音響:しっとりがフェードアウト
嫁:「お祝いの気持ちと致しまして」
音響:QueenのDon’t Stop Me Nowのイントロが薄く流れ始める
会場:小さく戸惑う
嫁:「マジックを披露したいと思います」
会場:完全に戸惑う
嫁:一瞬でハンカチを棒に変える
音響:ハバナグッタイム ハバナグッタイム!
私:デビルスティックタイム ”ぶっつけ本番とりあえずダブルレッグオーバーしとけばなんとかなるだろルーチン”を披露
会場:戸惑ったまま要所要所で拍手してくれる
私:フィニッシュ
音響:La da da da daah
嫁:おもむろにバルーンを膨らませ始める
会場:引き続き戸惑う
嫁&私:バルーンをひねりながら物陰に隠れ、事前に外注していたバルーン作品を「じゃーん!」という感じで出す
「ご結婚おめでとうございます!」
手紙からマジック、そして説明もなしにジャグリングに繋げていく問答無用の流れは、以前週刊PONTEでも書いたビッグワンを彷彿とさせる
また、オチを外注の小道具に頼ってるところも非常にビッグワンっぽい
やっていて非常に楽しい余興であった
かようにして戸惑いを振りまいた我々だったが、後日お二人から「授賞式の司会者が結婚式の司会者と同じ人だった」と聞かされて、あまりの世界の小ささに戸惑いを隠せないのであった
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きんまめ:ジャグリグサークルジャグてっく元部長 くらいしか経歴がない デビルスティックをやっていました 言葉の綾で小道具と言いましたが、バルーンを作製してくれたのは、リアルを追い求める日本屈指のバルーンツイスターのisopresso氏(https://twitter.com/isopresso)で、お二人が飼っているネコを再現してくれた素晴らしい作品だったことを記しておきます 好きなジャグラーは特にいません
デビステのてんぷら冊子版を売るサイト:https://kizokumame.booth.pm/
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◆寄稿募集のお知らせ◆
週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。
◆編集後記◆ 文・青木直哉
-最近noteで文書を活発に書いています。
https://note.com/jugglernao
-文章を日常的に書くようになると、やっぱり、1つの文章を書くときの抵抗がぐっと減ります。書くべきことも、自然と増えてきます。一見すると矛盾するようですが、書けば書くほど、もっと書きたくなるんですね。運動と一緒です。
-きんまめさんに指摘されて気がついたのですが、メルマガを発行し始めて、1年が経っていました。あら、あら。勢いで初めても、「毎週一回」と謳ってしまうと、やっぱり続いてしまうものなんですね。いやはや。これからもよろしくお願いします。
また来週。
PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。
<END OF THIS ISSUE>
発行者:青木直哉 (旅とジャグリングの雑誌:PONTE)
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