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週刊PONTE vol.104 2020/11/9

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.104 2020/11/9
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆

・青木直哉…ジャグリングの雑想 3.浅草でスペインのジャグラーに会う

・ハードパンチャーしんのすけ…日本ジャグリング記 黎明編 第30回

・寄稿募集のお知らせ

・編集後記

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◆ジャグリングの雑想◆ 文・青木直哉
3.浅草でスペインのジャグラーに会う

この状況下で、当然のことなんですけど。
「外国から来たジャグラーに会って一緒に練習する」機会なんて、まだしばらくないだろうなー、と僕は諦めています。

いや、それが、ありました、ありました。

ギレルモさんというスペイン人のジャグラーと、日本人の友人・結城さんとともに、浅草でジャグリングする機会が先日、ありました。

Facebook上では以前から繋がりがあったのですが、うまく予定が噛み合わず実際には会えていなかったギレルモさん。
縁が回り回って、結城さんに「こんな外国人がいるのだけど、良かったら今度一緒に練習どう?」というので、蓋を開けてみればそれがギレルモさんだったわけです。

待ち合わせ場所の銀座線浅草駅で待っていると、背中にブルーの大きなバッグを背負った長身のスペイン人が、ひょろりと現れました。
なんでも一年契約で志摩スペイン村で働いているそう。
今回は旅行で一週間、東京に滞在したのだそうで、今日はその最終日だとのこと。

この辺りをよく知る結城さんについて行って隅田公園に移動し、適当なところを見つけて荷物を下ろします。
すぐ目の前には、東京スカイツリーが見え、それほど天気のよくない空なので、てっぺんは見えません。

何を言うでもなく、なんとなくジャグリング道具を出して、いじり始めて、各自やりたいようにジャグリングをしながら、話しながら、練習をしました。

ギレルモさんはそのうちディアボロを持ってきて、こう言いました。

「二人でパッシングとかってできるの?」

うんうん、できるよ。やってみよう。

最近始めたばかりだというディアボロを二つ使って、なんともぎこちないパッシングをしました。
ヘラヘラしながら、ボロボロ落としながら、でも、ああ、こう言う風にやるのね、と納得した彼は、またクラブジャグリングに戻りました。

「このクラブ、硬くて痛いしあんまり使いやすくないんだよ。なんか、僕が今滞在している家に以前住んでいた人が置いていったものみたいなんだけどね。」

と言うので使わせてもらったら、確かに、ちょっと癖のあるクラブ。
でも、バシッと手にハマって、なんならちょっと痛い感じが気持ちいい。
悪くないじゃん、これ、と返すと、こう言いました。

「ああ、いるかい?もう僕はこれ使わないからさ、それに今日帰るから荷物も減ってちょうどいいし」

そんなわけで、その5本のクラブを全部僕にくれました。

別に目的もなく、雑談ばかりしながらジャグリングをしていると、いよいよ寒くなってきたので、そろそろ引き上げようか、と帰り支度。

「そう言えば、さっきディアボロをパスしていた時の写真って撮っていた?あったら欲しいな、そしたら、友達がいるんだ、ってみんなに思わせられるじゃない」

結城さんは、うん、あるよ、と言って、その写真を送りました。

僕は笑いながら、うん、ていうかもう友達じゃん、と言って、少し泥のついたクラブを5本、そんなものを入れる予定ではなかったリュックに無理やり突っ込みました。

帰るころ、空は晴れてきて、スカイツリーはてっぺんまで見えるようになっていました。

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☆勝手にPM Jugglingを紹介するコーナー☆
【Weekly PM】#38:ただ、練習をする
https://pmjuggling.com/blogs/journal/20201106

「道具だけに注目していると、気づかないうちに段々とジャグリングの細かな感覚から離れていってしまう。」
(記事本文より)

僕も最近、5クラブを地味に練習し始めました。クラブもらったからね。

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◆日本ジャグリング記 黎明編◆ 文・ハードパンチャーしんのすけ
第30回

(前回までのあらすじ)
大道芸を観に井の頭公園を散歩するのが週末の習慣であったハードパンチャーしんのすけは、ある時、シェーカーカップ(まだその名も知らない)に出会った。

面白い。
やりたい。
…そう思いました。
これは誰もやってないしウケるぜ!
そんな邪念めいたものもあったかと思います。

Mr.Daiさんが使っていた道具はピカピカで、とてもお洒落に見えました。Mr.Daiさんの醸し出す雰囲気と、吉祥寺という街のイメージに引き摺られた部分もあったかもしれません。それが正規の(?)ジャグリング道具であるとは、全く頭に浮かばなかったぼくは、まず雑貨屋さん巡りを始めましたが。シェーカーカップに似た物は、それなりにあるものの、取手がついていたりして、どうも「それ」とは違う。
園芸の店ではどうであろうか。うん、サイズが違う。同じことはできそうであるものの、どうにも扱い難いそうだ。今から思うと、ここでいろいろ試行錯誤してたら、新しい何かが生まれてた可能性もあるだろうなぁ、と思うけど、当時は、路上で見た「あれ」をやりたい一心でそこまで想像は巡りませんでした。
もしやハンズには何かあるのでは。ロフトでは。
金物屋さんだとどうだろう。
食器屋さんでは。
もともと街をぶらぶらとするのが好きなのもあって、気になるところにはとりあえず足を踏み入れてみましたが。
ない。

当時、お金などほとんど持っておらず(ひとのお金でお酒を飲むのがしばしばであった、今思うと恥ずかしい時期でもあった)、毎月機会があったマラバリスタでの道具共同購入のために、デュべのカタログをめくる機会も実に稀でした。
しかし、なんかの弾みに久しぶりにカタログに目を通します。

…今のひとは何を言っているのかわからないかもしれないけれど、当時ネット通販もなく、国内のジャグリングショップも充実はしていなかったので、ジャグリングの道具を購入するには、サークルで月に一度くらいの割合で、海外のショップから共同購入をしていたのです。

…で。
カタログ見たらあるじゃないですか!
シェーカーカップって言うんだ。
早速注文しました。
(続く)

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-編集長コメント-

「そもそもどんなジャグリング道具がこの世に存在するのかまだよく知らない」状態って、いいな。
自分が手の届く「世の中」の範囲が狭かった頃って、本当、いいな、って、切実に思います。
知的刺激を求めて努力しやすそう。


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◆寄稿募集のお知らせ◆

週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。

◆編集後記◆ 文・青木直哉

-しんのすけさんの文章に触れて、続き。「知ろうと思っても、知りたいことをなかなか知ることができないことが多い」という状態は、今となっては自然な形では得づらい経験です。ではそれに近いことを、自分で意識して作り出すことはできるのか。
-それは、インターネットを遠ざける、ということとはまた別なんじゃないかと思う。なぜかというと、それだと、ただ単に世の中の知識水準から降りているだけ、な感じがしちゃうから…なんとなく。つまり、インターネットで調べえればわかることをあえて調べないで、図書館に行って調べるとか、ではなくて。いや、あるいはそれでいいのかもしれないけど、うーん、でも、それはなんか違う気がする。
-でもその答えの一つは、「手仕事」かも、とおもう。眼球と耳以外で体験できることを、体験する、ということなのかもしれないです。
-ということで、やっぱり、絵を描いてます。毎日、ボールペンで線画を描いています。文章を手書きで書いてます。わかんないけど、あ、これ、こういう欲の満たし方がしたかったんだよ、これだよ、と強く思います。

また来週。

PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。

<END OF THIS ISSUE>

発行者:青木直哉 (旅とジャグリングの雑誌:PONTE)

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