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週刊PONTE vol.92 2020/08/17

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.92 2020/08/17
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆

・青木直哉…ジャグリングがつなげるもの Weekly 第77回「使い道の、リ・デザイン」

・Fuji…フジづくり 第92回「自分の薬をつくる、という本」

・ハードパンチャーしんのすけ…日本ジャグリング記 黎明編 第19回

・斉藤交人…釣り日記 ト

・寄稿募集のお知らせ

・編集後記

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◆ジャグリングがつなげるもの Weekly◆ 文・青木直哉
第77回「使い道の、リ・デザイン」

『子どもの道くさ』という本がツイッター上で紹介されていた。
子供の登下校中の行動を観察して、分析、研究した小冊子である。
その中にこんな記述があった。

「子どもたちは、あらん限りの知恵と工夫をもって、環境とのお付き合いをしているのである。 / たとえば、小石ひとつとってみても、石蹴りのツールとして活用したり、あるいは、手に持って壁に押しつけてみたり、友達に軽く投げてふざけあったり、高い塀の上などに置いてみたりと、実にさまざまである。つまり、それまでただの小石であったものが、子どもたちの中では、遊び道具としてリ・デザインされたのである。」

このところ、道具を自分で作っている。
その一環で、公園に行ってブルーシートを拡げて、ものをいじるということもしている。周りに落ちている枝を加工したり、そのまま振り回したり、バランスを取ったりして面白がっている。
こういうことは小学生の時以来やっていなかったが、思うままに自然と触れ合えるのは心地よい。自分が思うような形で、まわりの環境を何かに見立てられないか考えるのが楽しい。
自分の意思で、道具を「リ・デザイン」するということとも言える。すでに存在するジャグリングの新しい技を作る、というのも、もうすこし広い視野で見ると一種の「使い道のリ・デザイン」であるとも言えるのだが、しかし、根本的に道具そのものを作り出すところに、「リ・デザイン」の一番の出汁があるような気もする。

ある程度歳をとると、無邪気に公園で草木をいじるというようなことができずに、それを解消するような形で、たとえばジャグリングの道具作りだということにしたりとか、キャンプだ、とか、名目を用意して自然遊びをするようなところがあるんじゃないだろうか。
でも実際には、人間はいつでも周りにあるものを押したり、引いたり、折ったり、つなげたり、叩いたり、絞ったり、踏んたり、いろんなことをしてしまいたいんじゃないかと思う。今、ここで。
ただそれを素直に実行すると小学生みたいになってしまうので、まぁつまり恥ずかしいので、陶芸をやる、とか、工作をする、とか、ちゃんとしたことをやっているように見せるのではないか。
でもたまには、小学生みたいに、動物みたいに、まわりの環境に対してアドリブで次々関わっていくと、今まで使っていなかった筋肉がほぐされたような気分にもなる。
…ということを感じながら、5mぐらいある太く重い枝をあごに載せたり、その枝を乗り物みたいにして遊んでいる。
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☆『子どもの道くさ』(著・水月昭道 東進堂) https://www.toshindo-pub.com/book/3683/

☆またnote再開してます。 (青木直哉 note)
https://note.com/jugglernao/

☆勝手にPM!
【Weekly PM】#26:ジャグリングの道具を外でつくる
https://pmjuggling.com/blogs/journal/20200815

「むしろランダムなやりづらさがあることが、ワクワクさせてくれる。道具の完成度を上げることではなく、下げることで、新たな質感との出会いがあるというのは大きな気づきでした。」
(記事本文より)

しなった木の枝でディアボロを回すと、スティックそのものがぐるぐる回転してしまって、使いづらいことこの上ありません。でも「使いづらい」とは一面的な捉え方で、それをなんとかして制御する、というのが面白い。むしろこれはジャグリングの原風景で、自分の力でなんとか制御する方法、一風変わった役割を与える方法を見つけるのが、ジャグリングの大事な要素でもあるよねえ、というのが最近のもう一つの気づきです。
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◆フジづくり◆ 文・Fuji
第92回「自分の薬をつくる、という本」

マスクを販売し始めてからちょうど3ヶ月が過ぎたところです。
今までの売り上げなどをちゃんと計算していなかったので、確認のために通帳の記帳や現金の集計をしてみることにしました。
子供用から大人用まで種類も変えていろいろつくっているので、価格も幅広いのですが、平均すれば800円くらいになるかと思います。それを230枚くらい売った感じです。ただ、そこから手数料が引かれている商品もあります。思っていたよりは売れていますが、言うて小遣い稼ぎ程度です。

最近、気持ちの切り替えの後押しとして、青木さんから坂口恭平『自分の薬をつくる』という本を借りて読んでいます。
まだ、読み進めて半分ですが、参考にした一部をかいつまんで紹介すると…

自分を反省し、否定する攻撃が極まったものが自殺。それを避けるための作品づくりがある。
躁鬱病である坂口さんの行動のベースにはいつも、この死なないための方法、という考えがあります。
だからうまくいかなくても、生きているなら、つくることがうまく機能する。
自分の否定に向かい過ぎるのではなく、否定する力を作品に向け、つくったもののせいにどんどんすること。自分はつくり変えられないが、作品はどんどん新しいものにつくり変えられる。消えることのない否定する力は有効活用。
どうせ変わらないのに、文句を言いながら、それでも私たちが生活を営んでいくためには、おそらく「何かを作る」しか薬はない、と。

もちろん、捉え方は人それぞれ、この一部分だけでは極端に感じるかもしれません。
ただ、自分のことを一番理解してくれているのは、自分です。自分と向き合えるのであれば、自分に一番合った薬をつくれるのも、自分なのだと思います。

by Fuji

製作物
・PM Juggling 「otomodama」持ち運び用の巾着ケース 製作 by Fuji
otomodama 3個セット

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◆日本ジャグリング記 黎明編◆ 文・ハードパンチャーしんのすけ
第19回

閑話休題。

90年代後半の話。マラバリスタでの大道芸人の筆頭と言えば、中嶋さんらのコンビ「つぶつぶオレンジ」でした。「つぶつぶオレンジ」をはじめとして、マラバリスタの大道芸は、コンビ芸が多かった…というか、表舞台に立つのはコンビ芸でした。
1995年くらいですと、「で」「でんでんむし」などもいましたが、この2組は高い一輪車を使ったパッシングが締め技だったように記憶しています。当時は知識がなくわからなかったのですが、招聘されて度々来日していた「フライングダッチマン」の影響が強かったのでは、と推察します。当時は、コンビに限らず外国人パフォーマーの型は、高い一輪車、アップルイーティング、高いディアボロ、バルーン…といったものを鉄板ネタとしていて、それにキャラクターを載せていたような印象です。
余談ですが、文献を読むと、室町時代だったかしら(ちゃんと調べろ)の大道芸でもディアボロ(輪鼓)を高く上げる芸が人気だったようなので、あのビュオーーーンを高く上がるのは、何かしら本能的に訴えるものがあるんでしょうね。

さておき。
一輪車がコンビ芸でも使われている中、つぶつぶオレンジは一輪車を使わずにパッシングで締めていました。今振り返ると、ジャグラーとしての矜持をつぶつぶオレンジのショー構成に微かに感じます。このことは時を経て芽生える「ジャグラー」としてのジャグリングショーの萌芽だったのかな、とも思います。
というのも、当時の日本人ジャグラーの流れの一つは、クラウンカレッジジャパンの卒業生によるものがあったわけですが、その根底には、クラウンがある訳です。一方、ジャグリングが好きではじめたアマチュアジャグラーには、より純粋にジャグリングを魅せたいという気持ちが強い。それらは初めこそ小さな違いであったかもしれませんが、やがて大きな違いとなり、現在に表れてきているように感じます。
バスキング、クラウン-サーカス芸、ジャグリング。それぞれ交わる部分はあり、相反するものではないのですが、その微かな意識の違いは、この時に既にあったように思うのです
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◆釣り日記◆ 文・斉藤交人

旅とジャグリングはPONTEのキャッチフレーズですね。
夏といえば旅。旅といえば街。街と言えばそれでも回っている。
そういえば、ディアボロってどのくらい回り続けるんでしょうか。

そんなふうなことをぐるぐる考えてしまうのは
そう、夏休みだからです。
暑い風、曇った空、気が付いたら終わっている花火。

休みにジャグリングの練習するのが普通に思えますが
日本の夏休みは熱すぎて、練習はちょっと、、、
夏休みはジャグリングの練習もお休みです。

昔のジャグラーの言葉で「熟成」という用語があるのを聞きました。
しばらく練習していなかったちょっと難しい技を久しぶりにやると
なぜかできるようになっている。

この夏は熟成を狙っています。相当熟成されます。

それだけがこの夏の希望です。
オチはないのです。ジャグリングだし。

◆寄稿募集のお知らせ◆

週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。

◆編集後記◆ 文・青木直哉

-最近カーシェアをたまに利用するんですが、車の運転って楽しいですね。

また来週。

PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。

<END OF THIS ISSUE>

発行者:青木直哉 (旅とジャグリングの雑誌:PONTE)

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