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週刊PONTE vol.80 2020/05/25

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE vol.80 2020/05/25
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆

・青木直哉…閉じこもりジャグリング日記 第5回「麺もほぐすじゃないですか、ってね」

・Fuji…フジづくり 第80回「確信したこと」

・ハードパンチャーしんのすけ…日本ジャグリング記 黎明編 第7回

・寄稿募集のお知らせ

・編集後記

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◆閉じこもりジャグリング日記◆ 文・青木直哉
第5回「麺もほぐすじゃないですか、ってね」

仕事で翻訳をしています。
特に面白くもなんともない内容です。サイバーセキュリティに関する話。フィッシングメールがファイヤウォールみたいな感じです。

このままでは翻訳が嫌いになってしまう、と思ったので(ならないけど)心の底から楽しいと思うようなものを訳そう、と思い立ちました。そこで「Juggling Interview」と、芸もへったくれもない検索ワードでインターネット上を検索したところ、アメリカのジャグリング協会IJAが発行する「eJuggle」の記事群に当たりました。ウェブ上でジャグラーのインタビューといえば、やっぱりeJuggleです。
その中から、一番最初に出てきたという理由だけで、エリック・オーベリ(Erik Åberg)のインタビューを訳しました。

これがめっぽう楽しい。

そうだよ、自分の訳したいのはこういうのなんだよ、と終始ウホウホと興奮し、気づけば訳し終わっていました。仕事で翻訳するときの何倍も早いです。いや、ほんとに。逆になんで仕事の時はあんなにタラタラ時間がかかっていたのか理解に苦しみます。まぁ、ファイヤウォールがウィルスバスターでフェイスブックがリークみたいな話は根本的には興味ないんでしょう。(まぁ、IJAの記事は知っている単語が多いとか、易しい英語で書かれているとかもあるんだけどサ)
一日中訳しても、別にお金にはならないんですが、全然構いませぬ。
それを渡すと喜ぶ人もいるけど、もはやそれもどうでもいいです。
自分が喜んでるから、もうそこで用は済んでるんですよね。
「うわ、俺こんな量の英文を一気に訳しちゃったよ!」という、10km走ってやったぜ感のようなものもあります。別に、訳す意味とかどうでもいいんです。楽しい10kmを走った、ということが大事なんです。

それで、そうか、翻訳も一つの創作の形なんだな、と思いました。
流れるように創作ができるということは、金銭にも何にも増して最大の報酬なんですね。
何がいいのかといえば、奥様、それはすなわち「気持ちがいい」んです。
とにかく、自分の頭に流れゆく「こういうのがいいんだよネ」という快楽の方向性に身を委ねている感じ。舵取りを完全に自分でしている感じがとても心地よいのです。

まぁ、万人にオススメできるのかどう僕はまだ知らないんですけども、何か行き詰まったような気分になったら、見返りとか生産性とか優位性とか明日のこととか、ジョマジョマしたものはどうでもいいので、自分は今何がしたいのか、身体に聞いてみることにしています。「もしもし」っつってね。「もしもし」って語源なんなんでしょうね。

身体はわがままです。わがままな自分を自由奔放にさせてあげるという時間は、労働に対する最大の見返りです。
そしてだいたいにおいて、わがままを放出するとそれは、「創作」に向いていきますね。これも誰もが同じなんじゃないかと思います。
仕事をしていてつまらないと感じるのは、それがやっぱり、「クリエイティブ」じゃないからだと思います。クリエイトしてないんです。
何か自分の好ましい想像が具現化していく、というような在り方で、モノをつくっている、手先を動かしているのがいいですね。少なくともその行為に真剣に身を置いている間は、非常に贅沢な気分です。
別に立派なものを作る必要なんて全然なくて、ただ「自分はその成果物を見てムフフと嬉しいと思うかどうか」だけに神経をとがらせていれば、それでいいわけです。
子供の頃と一緒ですね。誰に言われるでもなく、いろいろ作ってませんでしたか、小さい頃って。
僕は、お菓子の箱でビー玉迷路を作ったりとか、ぬいぐるみがコメディをするお話をテープに録ったりとか、自由帳に漫画を描いたりとかしていました。別に誰に見せるわけでも聞かせるわけでもないのに。ただぬいぐるみの話は自分で繰り返し聞いてましたし、漫画も、自分で読んで笑ってました。

ああ、そうか、つまり自分がウキャウキャ喜ぶための娯楽を、自分で作り出す、という過程が最大の娯楽だったんだな。

もちろん、日々塞ぐような気分でいる場合、何をする気分にもならない可能性もあるでしょう。
まぁ、むしろそういう時こそ、閉じこもっているのをいいことに、自分が見たいもの、読みたいもの、聞きたい音、触りたいもの、投げたい道具を作る、という過程が、身体と頭をほどよくほぐしてくれています。
やりたいことなんて、半径1mどころか、目の上のあたりにありました。(※眉毛ではありません)

やっぱり、固まったものは、毎日ほぐしてあげんといかんですよ。麺もほぐすじゃないですか。麺。ほら。

別にコロナだけじゃないけど、今ってなんだか息苦しいしね。
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INTERVIEW WITH ERIK ÅBERG – JUGGLER, HISTORIAN, AND INVENTOR

Interview With Erik Åberg – Juggler, Historian, and Inventor


※翻訳原稿に興味がある方は、一番下にあるアドレス宛に、メールをください!ウホウホ喜んでお渡しします。
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◆フジづくり◆ 文・Fuji
第80回「確信したこと」

前回の続き。また1週間が経ちレンタルスペースで10枚、別の注文などで5枚マスクが売れました。そして昨日新たにボックスにマスクを納品し、注文のあったマスクを6枚つくり終えたところで、裏生地のリネンがなくなりました。コロナの影響で、レンタルスペースの営業時間が今月だけ時短となり、半額でボックスを借りれるということで、試しにやっていましたが、もう月末。ちょうどキリが良かったかもしれません。ただ、表生地はまだまだ残ってます。

手持ちの平ゴムも無くなってしまい、今だにどのお店も売り切れ状態で、最近はゴム紐に合わせた形にマスクの形や縫い方も変えてつくっています。なるべく糸を節約するために生地をフラッグのように続けて縫うことで、効率もよくなりました。今となっては1時間くらいで1つのペースでつくっていますが、それまでは1時間半から2時間くらいかかっていました。初の自作マスクで手順や形を試行錯誤しながらやっていたということもありますが、一般的には2、30分でできるみたいなので、かなり時間が掛かっています。ただ、作業工程が少ないつくりであればそのくらいでできるはずです。むしろ量産して安く売った方が効率が良かったのかもしれませんが、それだとなんだか納得できなくて、工程を増やしてでも時間を掛けてつくってます。
生地を無駄なく裁断したり、生地ごとに糸の色を変えたり、1mm単位でゴムの縫い付けなどに気を遣っているのでものすごく時間が掛かっていました。12時間ぶっ続けで作業しても10個できるかくらいです。レンタルスペースには主婦の方がつくったと思われる様々なマスクがたくさん出品されているので、できるだけ差別化を図ろうと、商品ポップをつくったり、商品説明や洗い方のイラストなどを作製し、印刷した台紙を商品ひとつ一つに入れパッケージしています。何十個と置かれているマスクの中でもそこまでしている商品は一つもありませんでした。最近マネして同じようなのは出てきていますが、それも想定済み。手書きで書いたイラストやお礼のコメントなどをデータ化するのも慣れていなかったのでいろいろ試しました。結局iPadのメモ機能を使って編集しました。要領が悪い気もしましたが、既存の無料アプリでできたから十分です。

売るのはマスクですが、丁寧につくっている分、他で妥協してしまっては類似品に埋もれてしまいます。そして、周りの商品よりも2倍以上の価格で販売しているからこそ商品の価値を見える化することも重要だと思いました。完成品をただ透明の袋に入れて置いておくだけでは、物が良くてもなんだか買うまでに一歩届かないような気がしたからです。そして、細かいところまで手を加えることで、見ている人はその良さに気付いてくれます。値段も周りと合わせるか悩みましたが、結果的に妥協しなくて良かったと思っています。きっとJuggle Packでの販売経験がなく、昔の自分だったら妥協していた気がします。(笑)

ただ、その商品の良さを理解して買ってもらえたとしてもマスク一つあたりの売り上げは数百円。むしろ誰かにあげて喜んでもらえた時の方が幸福度が高い気さえします。もちろん、たくさんの人に買ってもらえたことは嬉しいですし、何より自分のつくったものを選んでもらえていることがありがたいです。
しかし、生産性のない毎日から脱しようとマスクづくりに手を出しましたが、費やした時間と結果を天秤に掛けると結局生産性のないことをしていたのではないかとやるせない気持ちにもなっています。仕事のことで考えることもあり、最近はずっと自分の存在価値ってなんだろうと思い悩む毎日を過ごしていました。コロナの影響などでそう悩んでいた人もたくさんいると思います。なんか…疲れましたね。自分はインドア派なので外出自粛に対する疲れはありませんが、やりがいの欠如が大きいです。そして、宣言解除後もそれが満たされることがないということがわかっているので、むしろ解除を恐れてさえいます。

それでも、今回わかったことがあります。それは…やっぱり「ものづくり」が好きだということです。

by Fuji

写真「ひと手間を加えること」
https://jugglingponte.com/wp-content/uploads/2020/05/Hitotema.jpg

Juggle Pack
【Instagram】https://instagram.com/jugglepack_official?igshid=v5fjxithzxrv

【HP】https://jugglingponte.com/2019/07/19/jugglepack-project-about-to-begin/

PM Juggling 「otomodama」持ち運び用の巾着ケース 製作 by Fuji
otomodama 3個セット
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◆日本ジャグリング記 黎明編◆ 文・ハードパンチャーしんのすけ
第7回

閑話休題。

最近ジャグリングオンラインレッスンをスタートしました(ジャグリング講師がぼくの仕事の一つです。)そんな中、先日、マラバリスタ同期がオンラインレッスンを受講してくれました。数年前に、ひょんな縁が繋がって再会はしていたのですが、まぁ、びっくりです。話を聞くと、20数年ぶりのジャグリング…と言いつつ、当時のクラブTシャツを着て登場して着たのにはさらに驚きました。物持ちいいな。
彼とは、トリオとして一緒にステージにも立った仲。ぼくの初ステージです。
(以前この原稿で「同期で入部前からジャグリングをしていたひとはいなかった」とのこと書きましたが、彼は、入部前からジャグリングしていました。すみません。ちなみに、案の定というか数学科に進みました。)

その初ステージとは、第1回マラバリスタジャグリングフェスティバル(MJF)。

念のため説明しておくと、MJFとは、クラブ内のコンペティション。MJFは、IJAのチャンピオンシップを模したイベントで、当時は、入部一年目のジュニア部門とそれ以上のシニア部門に分かれていました。
ちなみに、この時の採点基準(観点)が、後のJJFチャンピオンシップに踏襲されているように思いますが、この辺はもう少し経緯を調べないと、不確かかもしれません(ぼくは、JJFの立ち上げの当事者ではないので)

第1回MJFは、7月だったかと思います。テスト期間を考えると、7月末か8月かもしれない…そこは記憶が曖昧ですが。
あつかった。
それが印象。
会場は、練習場所として使用していた駒場小学校の体育館。
季節柄、とにかく暑かった。
それに拍車をかけるように、普段の練習人数よりも多くのひとが体育館に詰めかけていました。普段あまり練習にこないひとも、部外のひともMJFに来ていました。この手のイベントは、当時なかったので、注目が集まったのでしょうね。
蒸し蒸しとした夏の体育館と、たくさんのひとの熱、そして、ジャグリングへの期待感。それらがまぜこぜとなって、MJFは開幕したのでした。
ここからが本編ではありますが、そろそろ文字数も尽きそうですので、続きはまた興が乗ったら。
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◆寄稿募集のお知らせ◆

週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。

◆編集後記◆ 文・青木直哉

-しんのすけさんの原稿もいよいよ第7回です。7週間連続でいただいているということです。ホントに嬉しいし、内容も毎回面白い。うーん。ところでなんか「7回」って妙に多いような感じがしますね。32回とかより多い感じする。
-想像力を発揮するのが今のマイブームなので、「寝る」という行為にも想像力を発揮しようとしてます。今はどうやったら目覚めのいい眠りが得られるかを研究しています。「布団に入ったら、過剰なくらい伸びをして、『ウフゥ〜ん!』と漏らし、最高の心地で寝ている偽アピールをする」は、意外に効きます。
-ふじくんのマスクのレベルが異様に高いです。梱包とかメッセージとか。ぜひ写真をご覧ください。そうかあ、Juggle Packが役に立っちゃったか〜。またなんか作ってもいいなぁ。夢が膨らみますね。
-膨らむといえば、最近少しだけお腹が膨らんできました。UberEatsの配達員でもやろうかと真剣に思ってる。
-僕の自宅の前には、最近よく「猫おじさん」がいます。彼はだいたい夜中の2時から4時の間に出現し、ラジオで歌謡曲か何かを流しながら「鬼ころし」を飲んでアパートの前に腰掛けています。だいたい半分ぐらいの確率で猫を従えてやってきて、猫缶をあげています。時々猫が遠くにいるときは、「オイ………オイ……オイ」と、3〜5秒間隔ほどで、猫に向かって、近くにくるまで延々と(時には30分くらい)呼びかけ続けています。それも、「3m先にいる友人を振り向かせる」くらいの大きさの声です。声量も問題ですが、その絶妙なインターバルのせいで、大変不安な感じがします。ラジオを聴いているのは一向に構わないので、できれば優しい声でサクッと猫を呼んで欲しいです。

また来週。

PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。

<END OF THIS ISSUE>

発行者:青木直哉 (旅とジャグリングの雑誌:PONTE)

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