第458回 ヨレヨレのTシャツとスウェット

これは、ピロリップ(Pilolip)さんである。本名はアンドレである。 こういう服を着てジャグリングをする人って、EJCなんかに行くと圧倒的に多い。 特にフランス語話者に多そう…というのは、共感を得づらいと思うのだけど、まぁ、そういうことがある。

こういう服ってどういう服かというと、だぼっとしたスエットみたいなズボンに、上はダルダルのシャツやTシャツ、というものである。 ボクダンくんとかもそうだよなあ。 ギヨーム・(マルティネ)もだし、エリック・ロンジュケルも。 みんなフランス語話者である。 いや、これは印象操作かな(笑)

で、唐突なのだけど、やっぱり日本人って、洋服よりも和服の方が似合うなあ、と思うことが多い。 夏に特にそう思う。 小学校の頃に亡くなった僕の祖父も、いつでも和服を着ていて、なんだか、今思い出してもカッコよかったよなあ、と思う。(あるいは思い出は今残っている写真などで歪曲されているのかもしれないけれども)

旅行をしていて、ヨレヨレの服を着ていてそれでもなんだかサマになるジャグラーっていいよなあ、とすごく憧れるのである。

それで、ヨレヨレの和服を着て旅する日本人、というのを想像すると、ああ、なんだか、ヨレヨレのTシャツよりもかっこいいかもしれんなあ、と直感的におもう。

しかし、今の世の中では、「洋」を着ているのがデフォルトである。だからもし和服を着ると、それに対して「和」を着ている、というステートメントみたいに自動的に(意識しなくても)なってしまうので、なかなか和服というのは着づらいのではないだろうか。

その点で「洋」服がスタンダード(いや、Tシャツとかって、どこの文化なんだろう?アメリカというのが正しいのかな?寡聞にして知らず)な状況って、自ずと「似合う」「様になる」という文脈では、西洋人が初めから有利なようになってるんじゃないのか、と少しく不満を持っている。

もちろんそのようにして文化は混じっていくものだから、じゃあ和服のルーツはどこか、といったら中国なんかにあるのかもしれないし、そこにやたらなナショナリズムを持ち込むつもりもないけれど。

なんにしても趨勢は変えられないし、しょうがないので、おとなしく「アジア人として、それでも最大限にサマになるもの」を見つけていくしかないんだけど、やっぱりこの、ちょっとヨレッとした服着てコンタクトジャグリングなんかするのを見るに、ピロリップ、様になってるなあ、いいなあ、とか思っちゃうのだ。

以上、「服装について」でした。 なんかやっぱり、和服着て過ごしてみたいね。