第457回 ホーヴァー・ヴィッツセンのドキュメンタリーについて

イギリスのルイス・ケネディというジャグラーが作ったこのビデオはとても秀逸である。
秀逸であるし、はーと・うぉーみんぐである。
ノルウェーきってのスーパージャグラー、ホーヴァー・ヴィッツセンがいかにして今に至ったかを、かなり丁寧にインタビューして綺麗な映像とともに届けている。
お父さん、お母さんへのインタビューもあって、子供の頃どんなジャグラーであったか、ということも語られる。弟も出てきたりする。ホーヴァーが子供達にジャグリングを教えたり見せたりしている様子も映される。友人たちとジャグリングをただ楽しんでいる様子も映される。
こういう様子がジャグリングビデオで総合的に見られることはほぼない。
ジャグリングビデオにおける主役はジャグリングであって、ジャグラーの人生であるとか、そういうことではないからである。
でもやっぱり、とてもうまいジャグラー、面白いジャグラーがどんな人間なのかは興味深いトピックである。
ホーヴァーについては、大勢の人が「クリエイティブで、何をするにも没頭するタイプで、面倒見がいいやつだよ」と答えるのが印象的である。
このようなドキュメンタリーでは、映像で見られるジャグリングの裏に隠された、それ以外の9割9分の人生の部分について、詳しく知ることができる。
この人はこんな環境で普段ジャグリングをしているんだ、とか、こういう人たちに囲まれてジャグリングをしているんだ、とか、ジャグリングをしていない時はこんなことをしているんだ、ということも少しだけわかる。
そしてこのドキュメンタリーは、景色の捉え方もとても綺麗で、じっくり見ていられる。
「ジャグラーがジャグリングをしていないとき」
というのは、裏を返せば、「ジャグリングをしている時」を支える大事な部分なのである。
PONTEも、そういうところに少しでも光を当てられる存在であればいいな、とか、見ていて思ったりもしました。