第452回 タブラ・量と質

昨日の朝の分を書き忘れていたんですね。つまり、EJCの締めです。

22日目がミッシングです。すっかり書いた気でいました。うーむ。

この締めはあえてとっておいて、これから作るEJCに関する冊子に込めようと思います。

※※※

名古屋のあいちトリエンナーレに来ています。滞在は二日間だけです。目的はほぼ一つで、U-zhaan(ユザーン)さんによる、40日間のタブラ修行を見るため。

8月1日のトリエンナーレ開幕から40日間毎日、このアーティストが、一日10時間のタブラの練習をしている。

その様子が無料で見られる。

昼行便のバスで名古屋まで。

夕方到着し、芸術文化センターのメイン展示を観覧。

それからゆっくりと歩いて行って、最後にU-zhaanさんのインスタレーションを見る。

U-zhaanさんは、小さな部屋で、本当にただ黙々とタブラをデレデレと叩いていた。その表情には特に感情が読み取れなかった。(あるいはユザーンさんがそういう人なのかもしれないが)僕が見に行ったのはほぼ10時間のうちの最後の方だったから、9時間以上叩き続けてなおあの素早い手の動きと、集中力か、と驚きもした。

いや、あえていうと、余裕がなさそうでした。

10時間の練習を終えた瞬間も、最後のビートをデレデレボウン、と叩いてバックで流していたiPhoneの音楽を止めて、さっと裏に引っ込んでしまった。

でもそれが、真に迫っていた。

昔のサーカスジャグラーは、本当に練習ばかりしていた、という記述も読む。結婚式の最中にさえ抜け出して練習してしまうとか。インドのタブラの達人なんかも、きっと文字通り想像を絶する量の練習をしているんだろうな。

考えるよりもまず練習時間が長いことが前提としてある、というのは、母語の習得なんかとも似ているかもしれないな、とも思った。

効率云々よりも、この10時間毎日40日間の気迫を前にすると、なんだかするりと「必要なもの」が自分の中に教えられるような気がした。

名古屋