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週刊PONTE vol.8 2018/12/31

=== PONTE Weekly ==========
週刊PONTE 2018 vol.8
(通算第8号)2018/12/31
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PONTEは、ジャグリングについて考えるための居場所です。
週刊PONTEでは、人とジャグリングとのかかわりを読むことができます。
毎週月曜日、jugglingponte.comが発行しています。
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◆Contents◆

・青木直哉…ジャグリングがつなげるもの Weekly 第8回 「欧州ジャグリング紀行2018 memory no.15」

・安田尚央…エルスール財団新人賞受賞レポート

・Fuji…フジづくり 第8回「革と布」

・板津大吾…たまむすび 第6回「ヨーヨーで身についたこと」

・きんまめ…デビステのてんぷら 9本目 「Back to the Fushoji」(メルマガ第3回)

・PONTEの記事紹介

・寄稿募集のお知らせ

・編集後記

バックナンバーはこちらから
https://jugglingponte.com/e-zine
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◆ジャグリングがつなげるもの Weekly◆ 文・青木直哉
第8回「欧州ジャグリング紀行2018 memory no.15」

イギリス・アップルビーで開かれたジャグリング大会の最中、僕は何度も、「ジェームズ・テンプテーション」カフェに行った。小さな個人経営のカフェで、店員さんは若い男女だった。行くたびに紅茶を頼んでいたら、3回目からは「カップ・オブ・ティー?」と入店と同時に聞かれるようになった。なにしろ、200円ちょっとでティーポット一杯飲めたから、長居するのにはちょうどよかったのだ。
ご飯もよくそこで食べた。ハムや、卵、ソーセージなどの単純な食べ物だ。それも安かったからだが、でも、美味しかった。

実を言うと、僕はこの大会に限って、少し孤独を感じていた。
おそらくそれは、僕がイギリスの英語をうまく聞き取れないということや、僕以外の参加者が昔からの知り合い同士であることが多くて混じりづらかったからだと思う。なんせ、へんぴなところで行われている、小さなフェスティバルなのだ。
そういう事情もあって、一人でカフェにいながら、周りの人を観察したり、パソコンを開いたりして長居をしていても、別に苦ではなかった。むしろ僕はそういう時間をこそ楽しんでいた。
カフェから出ると、すぐ目の前にある川のほとりに座った。
ジャグリングなんか全然関係のない地元の人や、旅行で来ている親子連れが、川辺で遊んでいた。カモがたくさんいて、てちてちと歩きながら、「くわあー」とこちらに言ってきたりした。
ふと向こうを見やると、川にかかった石橋の上を、大きなトラックが走っていた。そこから「めええ」と、たくさんの声がする。どうも、羊を輸送しているらしい。

アップルビーの日常を見ながら時を過ごすのは心地よかった。僕はたぶん、あまりジャグリングにそこまで熱がない人間なのだ。もちろんジャグリングは好きだし、ジャグラーの友達もたくさんいるし、自分でもパフォーマンスをしたりはするけれど、それはあまりジャグリングをしていることの本当の理由ではないような気がする。
新しい土地と、新しい人々のことをたくさん知る、ということこそ、何にも増して、ジャグリングを通して僕が求めていることであるような気がする。

(第9回へ続く)

(no.9はこちら https://jugglingponte.com/eurotrip2018-no9/)
(no.10はこちら https://jugglingponte.com/eurotrip2018-no10/)
(no.11はこちら https://jugglingponte.com/eurotrip2018-no11/)
(no.12はこちら https://jugglingponte.com/eurotrip2018-no12/)
(no.13はこちら https://jugglingponte.com/eurotrip2018-no13/)
(no.14はこちら https://jugglingponte.com/eurotrip2018-no14/)

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◆エルスール財団新人賞受賞レポート◆ 文・安田尚央

サーカスプロデューサーの安田です。3年前にジャグラー渡邉尚さんのカンパニー「頭と口」の旗揚げ公演をプロデュース、その節は青木さんも主催の一人として大変お世話になりました。その縁があり、今回、日本で初めてコンテンポラリーダンスの賞をジャグラーとして受賞することになった渡邉さんに祝辞を述べて来ましたので、その様子をお伝えします。
エルスール財団新人賞は今年で第7回目。詩が好きな夫とフラメンコが好きな妻が、震災を機に何か出来ることはないかと財団法人を立ち上げたのが切っ掛けだそうです。さらに夫婦が共通で好きな物はコンテンポラリーダンスだったので、詩人の新人賞を夫が決め、フラメンコの新人賞を妻が決め、コンテンポラリーダンス新人賞は舞踊評論家の乗越たかおさんが決めることになったそうです。名誉だけではなく賞金も出しています。その日は世田谷の一軒家を改築した小さなスペースに数十名が招かれパーティをしながら、受賞者が書斎のような場所でパフォーマンスしていきました。詩人は書き下ろしの詩を、フラメンコは来れなかったのでビデオレターを、そして渡邉さんはインプロを披露しました。お客の反応で分かったのですが、ほとんど詩人の関係者でダンス関係者はかなり少なかったように思います。
渡邉さんが演技中、大きな本棚の中に白いボールを置いたところそれがたまたま乗越さん著作の本の上で、本を使ってのジャグリングを始めて、もう俺は大爆笑。乗越さんは「ブッ殺す」とかいちいち言ってくれるので、周りの人も状況が分かって凄く盛り上がったインプロになりました。ある詩人がボールの配置を観て「これは詩だ。来年は詩人部門との2冠になるかもしれない」と言っていたのが面白かったです。
この財団は受賞者を呼んでのイベントも開かれているとのこと。今後、渡邉さんが詩人とコラボする機会もあるかもしれませんね。

【宣伝】
サーカストークを渡邉さんとしたので是非観てね。
サーカスだんvol.2ゲスト渡邉尚&儀保桜子
https://youtu.be/2oPM6DAeuuM

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◆フジづくり◆ 文・Fuji
第8回「革と布」

革製と布製のボールケースを製作していますが、どちらがいいというような優劣はつけがたいです。お互いにない良さを持っているので、それこそ気分で使うケースを換えてみるのもありだと思います。
革は上質で気品を感じられますし、経年変化により艶が出たりと表情を変えていきます。ただ、革も種類によってピンキリで、どうしてもコストがかかり、加工が難しいという点もあります。それに比べて帆布は、丈夫な上に安価で、加工がしやすいという利点があります。そして、革と同様に使い続けることで味わいが出る布素材です。

革製のボールケースはそれなりに高級感があるので、革好きの人やワンランク上の経験者が少し趣のあるケースに入れてボールを持ち運ぶのに合っていると思います。もちろんジャグリング初心者の人が形から入るのに使ってもらってもいいと思います。むしろそんな人がいたら嬉しいです!
布製のボールケースはボール6つ(70mm前後)まで入る形状にしているので、初心者からガチジャグラーまで使える仕様にしています。また、3つでも収まり良く持ち運べるような工夫も凝らしています。(まだ、試作中ですが…笑) あと、革より多少雑に扱っても布なので気軽に使えます。
共通して言えることは、「ボールを持ち運ぶきっかけになってくれれば」ということです。

ほとんどの人はボールを何かしらの袋に入れて持ち運んでいると思います。たまたま見つけた手頃なサイズの巾着袋、子供の頃使っていた給食袋や手提げ袋、何かに入れていればいいという場合はビニール袋の人もいると思います。他のジャグリング道具では専用ケースのようなものは売られてはいますが、ボール専用は今のところ見たことがありません。
例えば、普段本やノートパソコンをわざわざ外に持ち出さない人も、少し気に入ったブックカバーやPCケースを見つけられれば、外に持ち出したくなることがあると思います。自分がつくってるボールケースも道具を持ち出すきっかけや、ジャグリングを始める、続けるきっかけになってくれればと思っています。そうすれば、自分の道具にももっと愛着が持てるようになり、モチベーションにも繋がると思います。

by Fuji

(第9回へ続く)
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◆たまむすび◆ 文・板津大吾
第6回「ヨーヨーで身についたこと」

1997年にハイパーヨーヨーという商品が発売されブームになりました。技術を身につけて遊ぶスキルトイであるヨーヨーは、ジャグリングと通じるものがあり、当時夢中になって取り組んでいた子供たちが、のちにジャグリングの世界でも活動していきます。僕もそんなルートをたどった一人です。中学生だった当時、少年誌で見た瞬間に運命を感じ、すぐにおもちゃ屋をめぐって手に入れました。

さっそく毎日夢中で練習したものの、なかなか難しい技ができるようになりません。しばらくして、自分のヨーヨーはベアリングを内蔵していないので、回転が続かず、上級技がそもそも不可能であることを知ります。その後、ベアリングモデルを買ったものの、今度はベアリングをはさむスペーサーが薄いものの方が、特定の技は段違いにやりやすい、ということを、これまたずいぶんと練習した後で知りました。ヨーヨーという道具はとても精密で奥深く、機種やセッティング方法が、技のやりやすさと深く関連していたのです。

そのため、やりやすい道具が何なのかを知ることが、練習と同じくらい大事でした。当時の僕は、まだインターネットを自由に使える環境になく、一緒に練習する友達もおらず、そうした情報からほど遠いところにいました。道具の知識がなかったせいで、まぬけなくらい遠回りをしてしまったのです。

そんなくやしい経験があり、ジャグリングを始めてからも、技がやりづらいのは道具のせいかもしれない、と常に疑ってきました。もちろん、それがすべてではないことはわかっています。でも、道具を気にかけずにはいられない。他人のジャグリングを見るときも、技や演技よりも、どんな道具を使っているのかに真っ先に注目するクセがついてしまいました。その習性は、やりやすさ以外の面で道具に関心がある今でも、まったく変わっていません。子供のころに夢中になったヨーヨーの経験は、今のものの見方につながる原体験だったな、と思うのです。

(第7回へ続く)
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◆デビステのてんぷら◆ 文・きんまめ
9本目 「Back to the Fushoji」(メルマガ第3回)

前回までのあらすじ

デビル派とデビステ派はそれぞれの熱い持論を展開するも、議論は紛糾し平行線を辿る。それはまるで、デュアルアイドリングのように永遠に交わらない。見かねた議長の一声で、一旦休憩を挟むこととなったが……。

諸事情により、今回はこのメルマガ内に記載できない内容なので、以下のnoteの方に掲載している。ちなみにPonteという文字の中にはnoteという文字が全て含まれているので、第2のPonteと呼んでも差し支えない。差し支えますね。読まれる方は、押すと良いと思う。

https://note.mu/zikuashi/n/n1c79aa68c8d1

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きんまめ: ジャグリングサークルジャグてっく元部長。くらいしか経歴がない。デビルスティックをやっていました。好きなバージョンは、赤とカブトと未来編。好きなジャグラーは特にいません。

(10本目に続く)
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◆寄稿募集のお知らせ◆

週刊PONTEに載せる原稿を募集します。
800字以内でお書きください。
編集長による査読を経たのち掲載。
掲載の場合は、宣伝したいことがあればしていただけます。
投稿・質問は mag@jugglingponte.com まで。
締め切りは、毎週金曜日の23:59です。

◆PONTEの記事紹介◆

・31.PONTE cast EJCについて with Fuji 2018/12/30
EJC2019に参加するまでに、今から何をしているのか、または何もしていないのか、何を思っているのか、を編集長とFuji君が語っています。
https://jugglingponte.com/pontecast31/

◆編集後記◆ 文・青木直哉

メガネを変えました。ついでに髪型も変えたら、滝廉太郎みたいになりました。周りの人は褒めてくれます。みんなやっぱり滝廉太郎が好きなんでしょうか。
※※※

暦であるとか、自分の年齢であるとか、そういうものをいちいち気にせずに生きよう、と心に決めた。年末だから、なんだってんだ。
元号なんか、勝手に変わらせておけ。元号より自分が変わろう。
季節はいいと思う。季節が巡ってくるのは、「事実」ですから、それは非常に生の実感に結びついている気がする。
犬やねこやハムスターやトカゲには、年末も年始もなくて、生きることだけに集中していて、いいですね。そういう動物たちに、憧れます。

とにかく、みなさま、よいお年を。
乾燥に負けませんよう。
うがいができない時には、水でまるごと飲んで、胃で消毒する、という方法もあるそうですよ。

それでは、また来週。

PONTEを読んで、なにかが言いたくなったら、mag@jugglingponte.com へ。

○電子メールマガジン「週刊 PONTE」2018/12/31

発行者:青木直哉 (書くジャグリングの雑誌:PONTE)

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