劇団アカレンガ    ジャグリングとミュージカルの融合への試み

「劇団アカレンガ」という劇団が、PONTEに一通のメッセージを送ってきてくださいました。
「ジャグラーの方に、この劇団のことを知っていただき、参加していただけたら」
とのこと。
劇団アカレンガは、 ミュージカルを専門としてアマチュアが集まって活動をしている団体で、2010年に、ジャグリングを取り入れた舞台『アリスの国のアリス』を発表。
現在、2015年末に同演目をさらに磨いた形での再演を予定。
そのためのオーディションが行われるのが、本年5月。
一般募集はすでに多数の応募があるため、ジャグラーは、個別に連絡をしていただき、別スケジュールでオーディションを行いたいとのこと。
連絡先は記事最下部に記載。
alice-0355 alice-1245
写真提供:劇団アカレンガ(photo by 福田写真)
 
PONTE青木のもとにも2010年の公演DVDを送っていただき、拝見しました。
ミュージカル自体は、みなさん楽しそうで、作り上げるのにかけた時間、本番の緊張感、終わった後の達成感、きっと全ての色々なものが思い出に残る素敵な公演だったに違いないと思いました。
ただジャグリングの部分について率直な感想を申し上げると、やはりどうしてもジャグリングとミュージカルを組み合わせるとジャグリングの部分が「ジャグリング」として立ってしまって、劇のプロットの流れを止めてしまっているように感じました。
ダンスや、単に身体の動きというのは、感情を表す延長として誰でも自然にもありうることで、嬉しくて飛び跳ねる、とか、くるくる回ってしまうとかありますが(くるくる回る人はあんまりいないかもしれませんが)嬉しくて思わずボールを3つ投げてしまう、ということは少し想像しづらいような気がします。
場面転換中にジャグラーが出てきて演じる、という部分もありましたが、それがジャグリングとして十分鑑賞に耐えうるものであるがゆえに、逆に、なぜジャグリングが唐突に挟まれるのだろう、という印象もありました。
ジャグリングの「技」、特殊技能としての側面、「ジャンルとしての個性」がかえって邪魔になってしまっていると感じました。
それでもこれは、劇とジャグリングを組み合わせようとする人達誰しもがぶつかっている課題で、もっと多くの意欲的なジャグラーを巻き込んでいき、単純に今までのジャグリングをそのまま取り入れるのではなくて、舞台の上でやるのにより適した形を探っていく場でもあったら面白いだろうと思いました。
劇団アカレンガの今後が気になります。
 
代表の辻野さんにお話を伺ってみました。
 
 
劇団アカレンガ代表:辻野良信さん    インタビュー
 
どのような経緯でミュージカルにジャグリングを取り入れてみようと思ったのでしょうか。
 
今回の作品(『アリスの国のアリス』)はたいへんエンターテイメント色の濃い作品です。また、ファンタジー色も強い作品です。舞台表現を通してお客さんをいい意味でいかに驚かせるか、ワクワクさせるかを考えた中、ジャグリングのハラハラ・ドキドキ感が作品のカラーにマッチするのではないかと考えたからです。
 
私の娘がジャグリングと関わっている関係で、何度かジャグリングを見せていただく機会を得ました。それぞれの道具についてさまざまな技術があり、光らせる演出など美的効果も面白いジャグリングはいろいろな可能性を秘めているのではと感じました。
 
ジャグリングを取り入れてみて、良かったところを教えてください。
 
ジャグリングの道具は人間ではできない動き、光、スピード、リズム、浮遊感を持っています。たとえば光るボールがくるくると回っているだけで、お客さんは何とも言えない不思議さ、まさに異次元の国をイメージしたようです。それは作品のイメージとよくマッチしていたと思います。
 
逆に、前回の公演で、課題だと感じたところは具体的に、どこですか。
 
ミュージカルの要素として重要なダンス、歌との有機的な結びつきを作ることがたいへん難しかったです。物語を運んでいく中でお客さんはそのストーリーの流れに意識が向かいます。たとえばたいへんうれしいことが起こる場面になり、思わず歌ってしまう、踊ってしまうという流れはお客さんの中にすんなりと入っていきますが、ジャグリングはその部分で違和感を感じさせてしまうことがあったと思います。そこをいかに解決するのかが一番大きな課題だと思います。
 
現在具体的に、求めている「ジャグラー像」はありますか。
 
一言で言えば、「ミュージカル俳優」として舞台に上がっていただきたいということです。その人の(あるいはその人が演じるキャストの)個性の一つとしてジャグリングの技能がある、という形で舞台に立っていただければと思います。場合によってはジャグリングの場面は多くないかもしれません、短いチャンスの中でお客さんを「おおっ」と思わせる技術を披露できる方あるいはそのことに挑戦する意思のある方、歌やダンスもみっちりと練習していただける方を求めています。
 
では最後に、次回公演へ向けての抱負をどうぞ。
 
劇団アカレンガは創設10年目を迎えようとしています。紆余曲折の中、昨年12月の公演では700席のホールをようやく満席にすることができるようになりました。おかげさまでたくさんの素晴らしいスタッフ・講師に囲まれて活動ができるようになっています。全員がアマチュアでしかもオリジナルミュージカル(シナリオも音楽も)の劇団が少しずつ大きな流れを引き寄せ始めています。次回公演はキャパ1200の大きな舞台です。しかも2回公演です。どれだけたくさんのお客さんを楽しませ、暖かく豊かなメッセージをお届けできるか、スタッフ一同楽しみながら企画、運営を進めております。ぜひ、お力添えをいただければと存じます。
 
ありがとうございました。
 
(2015年4月20日)
文責:青木直哉 Aoki Naoya
◾︎
 
劇団アカレンガ公式ページ http://www15.plala.or.jp/ACALENGA/
連絡はこちらacalenga@gmail.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です