ジャグラー・高橋優弘インタビューと、シンガポールのサーカス事情。

English summery

On 22nd October, an event called Circus360° was held in Singapore at Our Tampines Hub. This is an interview with  Masahiro Takahashi, winner of  Japan Juggling Festival 2016 Championships who performed on stage in the festival.

PONTE編集長、青木です。今回のWebPONTEは、シンガポールからお届け。

Circus360°というサーカス普及イベントが、2017年10月22日、シンガポールのショッピングモールOur Tampines Hubで行われました。主催は、シンガポールでサーカスコミュニティを組織しているBornfireという団体。

▲ Circus360° の様子 (photo : Rogan Yeoh(上) Naoya Aoki(下))

パフォーマンスの部では、日本人の高橋優弘(19)さんも参加。日本チャンピオンの名に恥じぬスムーズかつ高難易度なジャグリングをほとんどミスなしで見せ、会場を沸かせました。まずは、大トリとして大活躍した彼に、イベントに参加した感想、その他、練習方法などを聞いたインタビューから。

高橋優弘 インタビュー

(Photo : Rogan Yeoh)

-シンガポールはどうでしたか。

想像以上に食べ物も美味しいし、きれいなところで、人も親切でした。
実はお誘いをいただいた時は、英語も不安だったし、本当に楽しめるのかどうか迷いがあって、一回断ろうと思っていたんですが、結果として、来てよかったなと思っています。

-シンガポールのジャグリングシーンについては。

シンガポールには二日間しかいなかったので判断できませんが、まだジャグリングは発展途上なのではないか、という予感はします。でも少なくとも芸術に理解がある感じはしました。国立図書館の中に大きな劇場があったりして。

-今はジャグリングでは具体的に何に取り組んでいますか。

クラブのナンバーズ(本数の多いジャグリング、一般的には、クラブなら5本以上を指す)を中心に練習しています。

-なぜクラブナンバーズなんですか?

以前に、山本賢哉さんによるボールジャグリングの演技を見ました。
その時、クラブの技のレパートリーは、ボールの技の豊富さには勝てないな、と感じて。
なので、クラブに可能な技を拡張するという意味でも、ナンバーズに取り組んでいます。

-練習方法について教えて下さい。

ほぼ毎日、地区センターの体育館を借りたり、東京、横浜のジャグリングクラブにお邪魔したりして、3〜4時間練習しています。
時間を区切って、序盤は3本、次に4本、と本数を増やしていき、7本まで練習します。
本数ごとの練習時間は30分くらい。
最近は、自分のルーティンでやる技の練習がメインです。

-使用する道具の好みはありますか?

ハンドルが細いのと、重心の位置による回転の仕方が好きで、Play社のPX3クラブを使っていますね。ボールを練習している頃は、ビーンバッグを使っていました。

-2016年には、JJFに5年ぶりに出場し、優勝しました。出場のきっかけは?

高校生活で何をしていたか、後で振り返った時に、何もやってない、と感じたら悔しいだろうと思い、節目として出場することにしました。

-今後の予定を教えてください。

シンガポールでのパフォーマンスを終えて、今のところ演技をどこかでする予定はありません。
それでもひとまず、来るべき「いつか」に備えて練習をしています。
「一生懸命やっていればそのうちいいことがある」という思いで。これは、両親から教えられたことでもあるんです。たとえば今回のようにシンガポールに招待していただいたのも、そういうことなんだと思っています。なので、とりあえず今は、また練習に取り組みたいと思います。

-ありがとうございました。


シンガポールのサーカス事情

さて、高橋さんも楽しんでいた様子のシンガポールですが、「シンガポールではサーカスが盛んなのか?」とよく聞かれます。その点について少しだけ。

筆者が知っている範囲のことで言うと、今回イベントに招いてくれたBornfireという団体は、コミュニティサーカス、という名目で、ジャグリングやアクロバットなどを誰でも学べるプラットフォームを定期的に提供しています。毎週2回、屋内でジャグリングの練習会を開き、年に一度、さまざまなパフォーマンスやワークショップを含む、Bornfire Festival(ボーンファイア・フェスティバル)というお祭りも開催しています。

▲ 昨年度のBornfire Festivalの様子 (Photo : Rogan Yeoh)

シンガポールには、ジャグリングを練習する場所も、屋内、屋外、それなりにあります。
ダンスや、ダブルダッチ、ボルダリング、スラックラインなどを練習する人たちも周りに多くいます。
聞いたところでは、エアリアルのジムもあるそう。
SCAPEという繁華街のビルの屋上は、ダンススペースとして解放されていたりもして、練習環境としてはそれなりに豊か。

Circus360°では、フリースタイルフットボーラーのバトルイベントも開かれていて、20名ほどの選手が戦っていました。
親子連れの姿も多く、子供達もサーカスの演技やジャグリング体験を楽しんでいました。

まだまだ、「サーカスやジャグリングが盛んだ」と言えるような状況ではないですが、今回大きなショッピングモールでこのようなイベントが開かれた、ということを鑑みても、着実に理解は進んでいるような印象を受けます。

これから、シンガポールならではの「何か」が飛び出してくるのか。
それも期待しながら、シーンの発展を見守りたいと思います。
ちなみに、11月には、再びBornfire festivalが開かれます。
その様子もお届け予定。

 

 

高橋優弘(たかはし まさひろ)

1998年生まれ。2017年10月現在、大学1年生。5歳の頃にジャグリングを始める。JJF2016チャンピオンシップ男子個人部門優勝。ラスベガスで開かれたスポーツジャグリングの大会WJF2016でも、クラブ各部門で優秀な成績を残す。


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